戦い済んで、日が暮れて。2章【血塗られし彼岸花本編】【銀魂】 (ページ22)

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目覚め【檸檬】ページ22

私は不思議な場所にいた。

壁も、床も、全て光輝いている。

あぁ、私死んじゃったのかな。
別に目を取られたわけじゃないのになぁ。

でも…これで兄上に会えるかな…。

光の空間を少し歩いていると、見たことのある姿が見える。

あれは…。

怜南「母上…父上…兄上……。」

私の血の繋がった家族がそこにはいた。

「まだこっちに来ちゃダメ、怜南。」

「お前にはまだやることがあるだろう。」

「怜南。元の世界へ戻れ。」

なんで…？皆してそんなこと……。

私は…もう一度皆で暮らしたいだけなのに…。

そう思っていると、どこからか声が聞こえた。

「アンタがどんだけ責任感じてんのか知らねぇけど、

俺にとったらくだらねぇな。そんなもん。

アンタのせいでこうなった訳じゃ、ねぇだろ。
俺が勝手にやったことだ。

アンタやアンタの兄貴と戦ったのも、神威と戦ったのも...

俺が好きでやったことだ。

俺が勝手にムカついて、勝手に守りたかっただけだ。

アンタを守りたかった...。

アンタはんなこと望んでなかっただろうな。

けどよ、皆、俺とおんなじ気持ちだよ。

だから───────

──────さっさと戻ってこいよ。塩原怜南総長。」

睦月…？

「怜南には必要としてくれる人がいる。
まだお前の力が必要なんだよ。だから、」

行っておいで。

母上と父上と兄上は私の背中を押した。

ふわっと浮遊感を感じ、重たい瞼を開けてみるとそこは白い壁。白い天井。

ここは…病院…？

睦月「…やっと目ェ覚ましたか。何日寝てんだよ、総長。」

目の前にいたのは彼岸花の仲間たち。

涙を浮かべる者や、呆れた表情の者、
喜び抱き合う者。

あぁ、ここが私の居場所なんだ。

怜南「…ただいま。」