8話 QBK ページ10
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絵《思い出せ、お前がボールを当てられた最後の瞬間。時計はまだ1秒残ってた。動けないイガグリに当てれば生き残れたんだ、それをお前は見逃した》
『(”イガグリ”……あぁ、五十嵐の事か。アイツ怪我してんだな、オッケー把握把握)』
斗亜にとっては、誰が生き残ろうが誰が脱落しようが心底どうでもいい。ていうかサッカー自体もどうでもいい。その証拠に、今の斗亜の脳内は音声を辿っての負傷者の把握だ
絵《この鬼ごっこにおける鬼はボールを持ち続ける事で”敗者”にもなり得るが、誰かに当てる事で自らが”勝者”にもなる事が出来る有権者だ。ストライカーとはその全責任を負い、最後の一秒まで戦う人間の事ですよ
倒れたイガグリじゃなく、自分よりランキングが上の者を倒そうとした潔世一。そこから球を奪い一番強い者を倒そうとした蜂楽廻。それこそが集団の脅威に左右されない己の為だけの勝利への執念であり、俺が求めるストライカーのエゴイズムだ
そこから逃げたお前の負けだ、吉良涼介。
《……だって……アイツが……蜂楽が……急に……来たから……!急に…蜂楽が……来たからぁ”!!》
潔《吉良……くん……》
《……間違ってる……こんなの…絶対…!!》
そして数秒後に聞こえてきた扉の開く音に、彼は部屋を出たのだと分かった
斗亜は一旦インカムを切り、取り敢えずその部屋へと向かう
すると数分後、向かいから怒りに恐ろしい程顔を歪めた吉良が歩いて来るのが見えた。その表情は凄まじい憎しみからか先程の優良顔とは思えない程の豹変ぶりで、食い縛った唇からは血が流れ出ている。きっと今話しかけたって無視の一択だろう
斗亜はそう判断し、何も言わず彼とすれ違う。彼はすれ違った時、取り憑かれたようにずっとブツブツと呟いている。ここで通常の人間ならそのブツブツの理由が分かるのだが、生憎彼女はその部類の人間ではない
『(負けたんだからさっさと認めれば良いのに)』
一言で言えば、彼女には”人の心”がないのだ。だから人の感情にかなり疎く、共感性を全く持たない。特に悔しいとかそういった方面の感情に対してはもう酷い。彼女は人と関わらない方が世の為人の為。しかし皆が彼女を手放さない。だから彼女は、
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ふらんそわ。(プロフ) - 下まつげさん» そうなんです棪堂君のセリフから取ってるんです!!!wwwwあのセリフめっちゃ好きなんです……(*^^*) (12月1日 15時) (レス) id: 511789e398 (このIDを非表示/違反報告)
下まつげ - いやぁぁぁぁぁぁぁぁ夢主がかっこよすぎる!!!最後の「楽しい方へ、気持ちのいい方へ」とその後のセリフってウィンブレの棪堂の初登場のセリフですか?!?めっちゃいい…!!もうテンション爆上がりです!!もうありがとうございますまじで……(語彙力皆無) (12月1日 15時) (レス) @page39 id: c15bbf61e0 (このIDを非表示/違反報告)
ふらんそわ。(プロフ) - 炭酸水はヘルシーわらび餅もヘルシーさん» ありがとうございます!!(>ω<) (11月27日 1時) (レス) id: 511789e398 (このIDを非表示/違反報告)
炭酸水はヘルシーわらび餅もヘルシー(プロフ) - 最高!です! (11月26日 21時) (レス) @page33 id: 5028878a59 (このIDを非表示/違反報告)
ふらんそわ。(プロフ) - 下まつげさん» 公開されてないところはもう自分のご都合でいいですよね!!??笑笑冴君も好きなんでこれからいっぱい絡ませたい……(#^^#) (11月24日 19時) (レス) id: 511789e398 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ふらんそわ。 | 作成日時:2024年11月22日 12時