子供大人

45話　頭が良すぎる故の受難 ページ48

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國「……どういう事だ？」





結果が分かるって…未来予知でも出来るのか？と彼は首を傾げる





『…チェスとか将棋とかオセロとか頭の使うモノは、勝利に辿り着くまでのルートが数え切れない程存在するんだけど、私にはそれが全部視える(・・・)から。スポーツもそう。相手の動きを分析して全身の動きを視てれば何処に何が来てこれから何をしようとしているのかもある程度は予想出来るし、なんていうの……』





”結構序盤の方で勝敗が分かっちゃうから”






國「…だから、面白くないと？」


『うん。サッカーはそもそも今勉強中だから予想もクソもないけど』






これも頭が良すぎる故の受難らしい。だから必ず一度は信じるサンタクロースの存在も信じる事が出来なかったし、そもそも来ることが無かったから信じるもクソもなかった



何か面白いモノをと思い他国の言語を勉強してもすぐに理解してしまうから何も面白くないし、それなら何か音楽でも創ってみようと思ってもすぐにそれっぽいモノが完成してしまうから長くは続かない。スポーツもその頭に加え良いのか悪いのか運動神経も人より随分優れているからか、すぐに勝ってしまうし、ボードゲームは言うまでもないだろう


アンパンマンもプリキュアも何一つ面白いとは思った事がないし、友達と遊ぶのだって相手のレベルが低すぎて何も面白くない。よく分からないままごとに付き合わされて、食えもしない石ころを目の前に置かれ「はいどうぞ召し上がれ」なんて言われた時は「コイツ頭イッてんのか」と思ってしまうぐらいには、彼女の人生には全くもって面白みがなかった





國「テレビゲームとかは？」


『そもそもハマらなかった』





しかしまぁソレもハマったところで時間が経てばすぐに飽き、只の暇潰しと化すだろう


それに親も親だから”人間としての土台”を創るための教育を殆どと言って良い程行っていなかった為、それも大きな原因だろう






國「頭が良すぎても難しいのな…」


『私が捻くれてるだけかもしれないけど』


國「否、そんな事ないと思うぜ」






優しいのねアンタは






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