子供大人

3話　集められたストライカー達 ページ5

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絵「おめでとう、才能の原石共よ。お前らは俺の独断と偏見で選ばれた優秀な１８歳以下のストライカー３００名です。そして俺は絵心甚八、日本をW杯優勝させる為に雇われた人間だ」





あれから数日後にとある建物に集められた３００名のストライカー達。しかしその場にいた全員、彼の事は勿論名前も一切知らない様子だった






絵「単刀直入に言おう。日本サッカーが世界一になる為に必要なのはただ一つ………革命的なストライカーの誕生です。俺はここにいる３００人の中から世界一のストライカーを創る実験をする

見ろ、それがその為の施設。”青い監獄(ブルーロック)”。お前らは今日からここで共同生活を行い俺ともう一人(・・・・)が考えた特殊なトレーニングをこなしてもらう。家には帰れないいし今までのサッカー生活とは決別してもらう


でも断言はする。この青い監獄(ブルーロック)でのサバイバルに勝ち抜き、２９９名を蹴散らして最後に残る１人の人間は、世界一のストライカーになれる。説明は以上、よろしく」





しかしそんな説明、理解出来る筈がなかった。この場にいた全員が戸惑い、中には全国大会を控えている選手だって存在する。反感を買わない方が無理な話だ


そしてその反対意見は吉良涼介を始めとした、沢山の選手から声が上がった


”訳の分からない場所にチームを捨てて参加事は出来ない”…と。しかしこれが、現日本サッカーを弱体化させている原因なのだ





絵「そっかぁ……重症だなお前ら。ロック・オフ(帰れ)。帰りたい奴は帰って良いよ」





予想外の言葉に、散々反論した選手達は口を閉じた。否、閉じざるを得なかったのだ





絵「チームが大切？お前らは自分が世界一のストライカーになる事よりもこんなサッカー後進国のハイスクールで一番になる方が大事か？あぁ？お前らみたいなのが日本の未来背負ってると思うと絶望だわ

いいか？日本サッカーの組織力は世界一だ。他人を思いやる国民性の賜物と言える。でもそれ以外は間違いなく二流だ。お前らに訊く。サッカーとは何だ？１１人が力を合わせて戦うスポーツ…？”絆を大事に”？”仲間の為に”？


違うんだよ。だからこの国のサッカーは何時まで経っても弱小なんだ……教えてやる。サッカーってのはな、相手より多く点を取るスポーツだ」






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