10話 潔だけに潔く ページ12
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『あれ、私の事知ってる感じ?そりゃそうか、私天才だし』
そう言いながらニヤッと口元だけ笑顔を浮かべてなんとも力のないへニャッとしたピースをする彼女に、一同はなんとも言えない顔を浮かべる。そりゃそうだ。色々と情報量が多すぎるのだこの空間は
『じゃあ怪我人野郎手当てするから大人しく黙って』
先に分かりやすいイガグリへと向かった彼女。そして彼はファンである彼女が目の前にいることに卒倒しそうになるが、そんなのは彼女にとって心底どうでも良い
『あはは、鼻血出てる』
「「「(笑う要素何処にある???)」」」
『冷やしてカーゼでも勝手に詰めとけ。はい』
ポイ、と渡されたガーゼと保冷剤にイガグリは戸惑いを隠せない。”俺の推しは、こんなにも適当な人間だったのか”と。そりゃそうだ。自分の見ていた如月斗亜は全て「嘘」で出来ていたのだから
『次お前』
潔「え?俺??」
『動きが腹を庇ってる。どーせ腹にボール直撃したんでしょかわいそー』
酷く棒読みの声でそう言いながら斗亜は彼へ一旦地面に座るよう誘導し、自分も向かい合うようにを膝をつく
『上捲って。早くして』
つまり腹を出せと。一応ここにいるのは全員年頃野郎。そんな急に現れた人物……しかも女に向かって腹を出すなんて事…と思ったが、彼女の圧力が凄いのだ
そしてそんな圧力にビビった潔は潔く腹を出した
…え?潔だけに潔くって??(笑)
ボールをぶつけられたのは鳩尾辺り。ぱっと見赤くなってるだけだが恐らく数時間後には青く変色し始めるだろう。一応湿布だけ貼っておくか、と判断した斗亜はポーチの中から湿布と包帯を取り出した
潔「ぅっ、わ…!」
急にヒヤリとくる感覚に彼は思わず肩を跳ねさせる。しかし”大人しくして”とピシャリと言われた事により、彼はギュッと大人しくなった
他にも「包帯巻くから腕上げろ」だの、かなーり距離が近い彼女に対しドギマギしていたら「動くなずれる」だの散々言われ、手当てが終わる頃には彼は心身ともにすっかり疲弊していた
『終わった。湿布包帯共に替えここ置いとくから、なくなったら医務室来て』
潔「あ…ありがとう、ございます……」
彼はそう言いながら彼女の顔を見たが、そこで一つ引っかかった
潔「(…なんか凄い……疲れてる?)」
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ふらんそわ。(プロフ) - 下まつげさん» そうなんです棪堂君のセリフから取ってるんです!!!wwwwあのセリフめっちゃ好きなんです……(*^^*) (12月1日 15時) (レス) id: 511789e398 (このIDを非表示/違反報告)
下まつげ - いやぁぁぁぁぁぁぁぁ夢主がかっこよすぎる!!!最後の「楽しい方へ、気持ちのいい方へ」とその後のセリフってウィンブレの棪堂の初登場のセリフですか?!?めっちゃいい…!!もうテンション爆上がりです!!もうありがとうございますまじで……(語彙力皆無) (12月1日 15時) (レス) @page39 id: c15bbf61e0 (このIDを非表示/違反報告)
ふらんそわ。(プロフ) - 炭酸水はヘルシーわらび餅もヘルシーさん» ありがとうございます!!(>ω<) (11月27日 1時) (レス) id: 511789e398 (このIDを非表示/違反報告)
炭酸水はヘルシーわらび餅もヘルシー(プロフ) - 最高!です! (11月26日 21時) (レス) @page33 id: 5028878a59 (このIDを非表示/違反報告)
ふらんそわ。(プロフ) - 下まつげさん» 公開されてないところはもう自分のご都合でいいですよね!!??笑笑冴君も好きなんでこれからいっぱい絡ませたい……(#^^#) (11月24日 19時) (レス) id: 511789e398 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ふらんそわ。 | 作成日時:2024年11月22日 12時