あなたが好き。【トリップ】

29 ページ29

珍しく零さんが休みらしく、夜は飲もうとなり、俺の部屋に来てくれている

(ちなみに俺も休み)


今はまだ昼間、時間が空いてるので料理を教えて貰っている


「なぁA、今度の週末、空いてるか？」

「空いてますよ？」

「テニスしに行かないか？コーチを頼まれたんだ」

「あー、テニスほとんどしたことないんですけど、いいですか？」

「あぁ、俺が教えてやる」
と零さんにウインクされる


ぐぅぅ…！くっそ！かっこいいなぁ…！！


「じゃあ行きます！教えてくださいね！」


テニスか〜、中学生以来だな、運動は好きだし、楽しみだ


「あ！料理出来ましたね！運びましょうか！」
と零さんの方を向く

すると

がしっと腰を掴まれた

「…へ？」

「お前、筋肉ついたか？」

「え、ま、まぁ、最近筋トレが趣味で…」

「ふーん…」

零さんは腰だけでなく、腕やお腹、足まで触っている

「れ、透さん…？そろそろいいっすか…？」

と言うとぴたっと手が止まったからやめてくれるのかと思い、ホッとすると

ペロンとTシャツをまくられ、直で触られる

「れっ、零さん！？」

「お前、背筋弱いだろ」

「へ？あー、確かに、筋トレしてる時、背筋鍛えるのが1番しんどいです」

「バランスよく鍛えろよ、それが1番なんだから」

「はーい…」


なんだ、ただ筋肉を見てただけか
いつ終わるんだろ、これ…


すると胸にぺたと手が置かれる

「！？！？」


いや！まぁ！俺男だけど！
なんとなく恥ずかしいっていうか！
しかもなんか零さん…手つきが…
そんな気持ちで触ってないって分かってるけど反応してしまいそうになる…


反応しないように我慢していると

「A…？」
と耳元で色っぽい声で名前を呼ばれる

「ひゃっ…ぁ…」
と思わず声が出てしまい、口を抑える

零さんに耳元でクスと笑われる

それでさえも反応してしまいそうになる

「れ、零さん、そろそろいいですか…っ」
もう声が出てしまいそうになり、そう言う

「あぁ、もういいよ、悪かったな」
と零さんはすっと離れてくれた


「じゃ、じゃあ料理運びますね！！」

「あぁ、俺は飲み物を用意するよ」



なんだったんだよ！今の！！
からわれてる？遊ばれてる？
それともほんとに確かめただけ？
あーくそ、顔の熱が引かねぇ…





降谷side


(危ない…、襲いかけた…)

30→←28

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す