あなたが好き。【トリップ】

16 ページ17

「泣き止んだか？」

「はい…」

「じゃあそろそろ離してくれないか？」

その言葉にハッとし、慌てて体を離す

「ごごごごごめんなさい…！」


お、俺何やってんだ…！！！はずかしい！！！


慌てる俺に降谷さんがプッと吹き出す

「ははっ、慌てすぎだろ」


え、なんですかそこ降谷さんスマイル、え、かっこかわいい…


思わずぽーっと見とれていると

「フッ、何だ？俺に見とれていたか？」
と意地悪な笑顔で俺を見てきた


もおおおおおおお！
なんだよそれ！かっこよすぎ！！！


「心臓に悪い…」
と頭を抱えて小声で呟く

「ん？何だ？」
と降谷さんが顔をのぞき込む

「な、なんでもないです！！離れてください！！」


この人距離感近くないか！！！
身が持たねぇ！！


「フッ、どうやら俺はかっこよすぎるらしいからな？」
と意地悪な顔で俺を見てくる


やっぱり盗聴器のあれバレてたのかよ！！！


一気に顔が赤くなる


「ハハッ、わかりやすくて面白いな、な？A」

「へ…」


こっ、この人、今俺の事呼び捨てで…っ！！


もうプシューと顔から音が出そうなくらい顔が熱かった

降谷さんはそんな俺をニヤニヤと見てくる


もうむりだ！！！たえられん！！！


「ふっ、降谷さん、もう夜遅いし、帰られてはどうですか？」

もう時計は3時を指している

「ん？そうだな…、そろそろ仮眠を取らないといけないしな…、まぁ、Aが俺を泊めてくれれば睡眠時間をもっと確保できるんだかな？」

「へっ？」

降谷さんはニコニコと俺を見ている


いやいやいやいやいや
もう既に耐えれないのに！？


「それに今日は1人で寝れるのか？」

「うっ…」


正直今は降谷さんがいるからさっきのことを気にしないでいられるけど、帰った後は正直不安だ


「うううん…」

「Aは俺と一緒にいたくないか？」

「！！？」


なんっだその上目遣い！！！


どうしようかぐるぐる考えているとテーブルの上の俺の手にそっと手を乗せられる


もう無理だ！！！


「わ、わかりました！！大丈夫です！！」

「そうか、よかったよ」

と笑い、すっと手を離す


この人っ…！俺をからかってるな！！









(我ながら急展開だな…って思います…。笑)

18→←15

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す