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「母さんも真面目じゃない?」
「そうでも無いのよねぇ。頭は良いけど」


笑った母さんは父さんとの事を話してくれた

母さんは父さんと同じ学校を出ているのだが、そこで父さんは凄く真面目な人だったらしい。それにちょっかいを出していたのが、母さんだった

母さんの方は、ただの暇潰しに真面目で有名な父さんの邪魔をしたかっただけなのだが、気が付けば、同じ学校を出て、同じ職場に身を置いていたらしい。そして、何故だか結婚までに至ったという


「え、待って?同じ職場って、母さんも警察官だったって事!!?」
「まぁね。貴方が産まれるから辞めたの」
「そうだったんだ・・・」


だから、母さんは俺が警察官になりたいと言っても止めなかった。それ以上に俺の事を後押ししてくれたのだと分かった


「じゃあ、母さんも強いんだ」
「昔、ヤンチャだった事もあったから、お父さんを投げ飛ばすぐらいなら余裕よね」
「すごーい・・・」


父さんは割りと体格も良いのに、それを余裕で投げ飛ばせるというのだから、母さんは本当に凄いのだろう


「だから何て言うかな、母さんも一応は力になれると思うから、一緒に考えましょ?」
「うん。ありがと」
「一人で悩んでても良い事は無いと思うの。母さんもいるし、父さんに相談するのも良いかもね」
「分かった」


母さんが言ってくれた事で、俺は一人で悩むのを止めた

透くんや昴くん、秀一にも、また相談してみようと思って、学校を終えた後、喫茶店に行く準備をしていた


「うん?今出まーす」


学校を終え、リビングにランドセルを置いた後に玄関で靴を履いているとインターホンが鳴った。靴を履いて、玄関のドアを開けた


「あ、透くん」


ドアを開けた先にいたのは、久々に見る透くんだった


「こんにちは。お出掛けですか?」
「うん。透くんに会いに行こうと思ってた」
「そ、そうでしたか。僕も少し話があったので、丁度良かったです」
「そうなんだ。家で話す?」


訊くと透くんは首を横に振り、透くんの家で話す事になった


「あー!!ワンコだー!!」


透くんの家に行くと、この間、来た時にはいなかったモフモフなワンコが玄関から見えた


「ハロですよ。この間、拾いまして」
「ハロ!!可愛い!!触っても良い!!?」
「良いですよ」
「やったー!!」


透くんに許可を貰って、靴を放っぽり、家の中にお邪魔した


「ハロー、一緒に遊ぼー?」


最初、ハロは警戒していたが、すぐに懐いてくれて、一緒に遊んでくれた

ハロと遊んでいる内に透くんがジュースとお菓子を用意してくれていたようで、テーブルに並べられていた

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作者名:空白可能 | 作成日時:2019年10月14日 20時

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