超東京の狼ガール。Ⅲ (ページ23)

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「Astro9が言う『団長』は強力なスキル使いだったらしい。あと詳細が分からない女性が１人と…あと、シャーロックの父親だ」

「シャーロックの！？」

「そんなこと聞いたことないですよ！？」

驚く２人にクロードが首を竦めた

「親父の記録によると、息子を戦いに巻き込まないようにブルーシールドに挑むことは隠してたみたいだ。シャーロックが知らないのも無理はない」

「…そうか。結局シャーロックも戦っているのは皮肉だな…」

ブルーシールドとの戦いは、親の世代から受け継いでしまったものらしい。
スキル使いがいる限り、戦いは終わらないのかもしれない

「なぁクロード。奴らのドローンをハックした日イヌイがあちこちに映り込んでたろ？あれは何をしてたんだ？」

「そう言えばそんなこともあったな…なんだろうな？」

きょとんと首を傾げた２人にロッソが続く

「初耳だぞユキ。イヌイはそんな前から俺たちのことを嗅ぎ回ってたのか？」

「どうもそうらしいんだが、妙なんだ。ヤツは超東京各所でのスキル使いたちの活躍を見るだけで何もしていない。部下がやられているのを黙って見ているだけ…変だろ？」

「確かにそうだね…さっきもシャーロックの狙撃だけして、後は逃走する私たちを見てた」

考える時のクセで手をゴニョゴニョやり始めたユキがブツブツ呟く

「まるで見ることが目的みたいだよな…どう思うクロード、俺たちみたいな犯罪者よりお前の方がよっぽど詳しいだろ？…ってどうした？！」

「伏せろ！！！」