契約済み。

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臣「まあでもほんと、それ合ってると思う。自分のポリシーとかモットーとか、後回し。

まずは自分の存在を叫ばねえと、自分が歌によって伝えたいものが何なのかなんて、伝わるわけねえから。」



あんなに憎んでたはずの登坂さんの言葉が、


今はこんなにも心に響くのはなぜだろう。



これまでの自分の甘さを、痛いほど思い知る。



臣「まあでも、俺らがバックアップするからって、安心はすんなよ。


今まで通り、いやむしろ、今までの倍以上、努力して。」


さっきの甘い雰囲気とは打って変わって、厳しい目線があたしに突き刺さる。



でも不思議と今は、怖いなんて感情はなくて、むしろ背筋が伸びる思いで。



本当に、頑張ろうって、心から思えた。





少しでも期待できるようなチャンスもない、必死にすがりつける希望もないって、わがままを嘆いてたあたしに見兼ねた神様がくれた、最後のチャンス。



逃すわけには、いかない。




「…はい。もちろんです。」


臣「….よし。その意気だ。」



知り合ってから今に至るまで、初めて生で見るくらい優しい笑顔で笑った登坂さん。



登坂さんに、覚醒させられるなんて、こないだのあたしは想像もしなかった。



…でも、あの、ごめんなさい。


…これだけは言わせて。




「…あの、….登坂さん」



臣「…ん？」



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