１０１話 指(UB) [相葉] ページ29
言いたい事、思ってる事
口にはしないけど一度は頭をよぎったことが
目の前で勝手に言葉になっていく。
おかしな事を言うのはいつも俺で
言えば馬鹿にするくせ、言い出せない時は心配して
だから。代わりにその役を買って出たニノの頭ん中は
離れていた時間が長くっても
おんなじだって思わせる。
そうかな。
そうだな。
一人でいる時間が長すぎて
頑固になってた。
会いたい、が溢れちゃわないように、そのための逃げ道をいっぱい探してた。
天を指したニノの指を掴もうとして
パッと開いた手のひらと合わさる形になる。
分かってるよと言う代わりに、
俺と目を合わせた。
ニノ「あの子の事もちゃんとする」
「うん」
ニノ「それがヒントな気もするしね」
「うん」
久々に触れたこの暖かい手を
照れくさくなる前に、感じたまま握る。
智「翔くんに会いに行く」
潤「相葉くんの言い方だと脈絡なさすぎだよ」
智「あの子ってのは、翔くんが付き合ってた子。相葉ちゃんが迎えに行くことになってる」
潤「へえぇ。もう何も驚かないよ？一通りそのくだりやっただろうから。
天国はどうやって行く？」
智「・・・行く方法は、ある」
囁き女将のごとく松潤の横で状況を呟く大ちゃんが
ゆっくり瞬きをするのを、俺たちは期待した目で見つめて。
智「中入って作戦会議だ」
「よっしゃあ、そうしよ！」
ニノ「早速もうあなたが一番張り切ってんだから(笑)」
世話ない。なんて憎まれ口叩きながら
ニノは自然と離れた手で俺の肩をポンと打つ。
ニノ「俺はきっかけ作りまでよ？あとは、頼りにしてますから」
その顔が、妙に懐かしかった。
「おう。任せろ」
智「ようし、じゃあみんなうち入れ。松潤は昼飯な」
潤「なんで毎回そうなんだよ(笑)」
はじめは訝しげな表情を浮かべていた松潤すら、すんなりとこの状況を受け入れて
誰が欠けてもダメだと思わせる、この空気感にのまれながら
俺はいま、すっごく幸せだ。
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あかり - ぜひ見させていただきます！！ (2015年8月9日 21時) (
レス) id: 1ac7fc90e9 (このIDを非表示/違反報告)
ふみちゃん(プロフ) - あかりさん» そう言っていただけると本当に嬉しいです！よければ他の作品もよろしくお願いします。 (2015年8月9日 20時) (レス) id: f36ed0f5f4 (このIDを非表示/違反報告)
あかり - とてもおもしろかったです！完結おめでとうございます((o(*>ω<*)o)) (2015年8月5日 21時) (レス) id: 1ac7fc90e9 (このIDを非表示/違反報告)
ふみちゃん(プロフ) - 花夜さん» 花夜さん、ありがとうございます。今後の励みになります♪ (2015年7月30日 22時) (レス) id: f36ed0f5f4 (このIDを非表示/違反報告)
花夜 - 凄く面白いです!!! (2015年7月27日 15時) (レス) id: 7e159a367e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ふみちゃん | 作成日時：2015年5月20日 17時
