９７話 再開 [二宮] ページ25
その人が笑うと、自然と周りも笑顔になって
その人が悲しいと、助けたいって思う。
それが、俺たちにとっての翔ちゃんだった。
そして、翔ちゃんも
誰かが悲しいと、自分ごとのようにお節介焼いて
助け出してくれる、ヒーローだった。
だから、6年間
翔ちゃんのいない時間を
実感したくないがために、俺たちは、仕事に打ち込み、別々に過ごした。
だけどそれももう。
「分かっててココ来たんじゃないの？」
相葉「俺は…」
相葉「ちょっと野暮用。ニノが言うようなことは、何にも考えてなかったや。ハハ」
急にやめてよ。思い出すじゃんっ。
なんて、そんなふうにさ
笑えないなら無理しないで。
「野暮用って、なんの？聞いてもいいやつ？」
相葉「ダメって言っても聞くでしょ」
「うん。まあ」
智・潤「おおっす〜」
相葉さんの返事を待たずに
さっき閉めたばかりの重い玄関扉が
大きな音を立てた。
これは、思わぬ集まりになったな。
智「誰かいる？」
潤「ビール持ってきたんだけど。あと、適当につまみも」
相葉「え、ちょ。何してんの？ビール？」
自然に上がり込んで、
冷蔵庫を開ける潤くんが
「電源落ちてて冷やせねえ」
って、さっきの俺よりもっとずっと慣れた調子で
毎日顔合わせた続きみたく喋る。
こんな偶然、あります？
相葉「ニノが呼んだの？」
「いや…」
智「おめえらほんと、6年も連絡とらねんだもん」
潤「リーダーといい加減、様子見しなきゃなっつって」
智「一緒いると思わなかったけど、誰かいる気ぃして」
相葉さんを見たけど、目は合わなかった。
「え、二人は結構連絡取り合ってたってこと？」
潤「うん。仕事で一緒になるタイミング多くてさ。俺ほら、見習いだったし」
智「今日から一人前の死神だけどね」
潤「皆んなにも色々とお世話になりました」
「へえ…それは、おめでとう」
突然の訪問にも
潤くんの見習い期間の終了にも
あまり気の利いた反応ができないでいると
相葉「…っ来るなら来るって言ってよね！
困る。そういうの。」
珍しく、相葉さんが声を荒げた。
相葉「勝手に普通に…平気な顔していないでよ」
そう言うのは、大野さんかと思ってた。
きっといつまでも引きずるかなって。
でも案外平気そうな姿に
無神経なものみたく拒んだのは、相葉さんだった。
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あかり - ぜひ見させていただきます！！ (2015年8月9日 21時) (
レス) id: 1ac7fc90e9 (このIDを非表示/違反報告)
ふみちゃん(プロフ) - あかりさん» そう言っていただけると本当に嬉しいです！よければ他の作品もよろしくお願いします。 (2015年8月9日 20時) (レス) id: f36ed0f5f4 (このIDを非表示/違反報告)
あかり - とてもおもしろかったです！完結おめでとうございます((o(*>ω<*)o)) (2015年8月5日 21時) (レス) id: 1ac7fc90e9 (このIDを非表示/違反報告)
ふみちゃん(プロフ) - 花夜さん» 花夜さん、ありがとうございます。今後の励みになります♪ (2015年7月30日 22時) (レス) id: f36ed0f5f4 (このIDを非表示/違反報告)
花夜 - 凄く面白いです!!! (2015年7月27日 15時) (レス) id: 7e159a367e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ふみちゃん | 作成日時：2015年5月20日 17時
