【妖怪ウォッチ】シャーマン少女と本家大将大ガマさん。part３

ここから始めるシャーマンライフ ページ5

「結局、馬じゃなかったな」

「……」

あれから1時間ほどかけて図鑑を隅から隅まで見たが、ドウマノという単語は見つけられず。
結局収穫なしで家へと戻る。
すっごく無駄な時間を過ごしてしまった。

「やっぱり爺さんに聞いた方が早ぇか……」

「私、嫌よ」

「は！？お、俺が聞くのかよ！？お前が聞いた方が良いと思うぞ！？」

「嫌。アンタが馬の種類とか言い出したから、無駄な時間すごしちゃったのよ！？責任とってジジィに聞きなさいよ」

「は、はぁ！？俺のせい！？」

そうですが、何か？と言わんばかりの顔をしてやれば
ヘンテコ男は更に顔をしかめる。
そんな顔してもダメなものはダメです。
私は、それじゃあよろしく。と、ヘンテコ男を置いて私は自室へ向かった。
ぎぃぎぃと煩い階段を登って二階の廊下。
ふと、自室へ向かう途中にあるジジィの書斎前で歩みが止まる。
いつもなら全く気にもとめないジジィの書斎には、なにやら怪しげな古本が沢山ある事を知っていた。

最近のものから、時代劇とかに出てきそうな古書まで。コレクションだか何だか知らないが、とにかくたくさんの怪しげな古本がしまってある。

ドウマノ。という言葉をジジィは知っているらしい。ということは、この書斎にある古本の中にドウマノについて記されている本があるのでは？と思ったのだ。
よく良く考えてみれば、ジジィが知ってる単語なんだからオカルト用語か何かだろう。何が馬の種類だ。気づかなかった私がヴァカだった。

自分を責めつつ、扉へ手をかける。
カチャと静かにドアノブを回して、キィという甲高い音と共に扉を開いた。

長年掃除なんてしていないであろう室内は、紙の匂いと、カビの匂い。そしてホコリの匂いがが混じったような…。なんとも言えない匂いだ。証拠に扉開いた瞬間舞うフワフワした綿埃。うぇ。と顔をしかめる。

書斎。というよりは無造作に古本や古書が置かれたその部屋は物置と言った方が相応しい。
しかも、私が見た時より増えてる。

「……探しようがないわ。これじゃ」

図書館にはないであろうモノばかりだが、図書館のように分類されていない書物達。この中から探せ。なんて罰ゲーム過ぎる。

天井まで本に埋め尽くされた部屋をぐるりと見渡して、ため息をつく。
…ヘンテコ男が聞いてくれると信じて、この場はクールに去ろう。
諦めの早さで私の右に出るものはいない。
部屋でゆっくり、この間買ったワンコロファンブックでも読もう。と踵を翻したその時だった。

ここから始めるシャーマンライフ→←ここから始めるシャーマンライフ

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す