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【ノルソル過去編】善良な悪人達の話 ページ39

「ククッ……どうしたオキナ。阿呆の様な面をして」

「い、いえ。しかしあの二人を野放しにて良いものかと……。あの力がもしツクヨミ様に向かうとなれば」

「何を吐かすか馬鹿者め。妾を誰だと思うておるのじゃ?糞童二匹の力がなんだと言う?たかが知れておるだろう?……。だが、しかし……」

ツクヨミはそこまで言ってニィと口角を吊り上げた。
弧を描いた瞳がオキナを見下ろしている。

「その力。存分に使わせてもらおうではないか。のぅオキナ」

「ツクヨミ様……。何をお考えで?」

「地球。という惑星は資源に富み、そして豊富な水がある。生命が営むには充分すぎるほどの環境が整った星じゃ。それは、妾達が今居るこの星の比ではない。」

「確かに。この星は元々資源が少なく荒廃したものでしたね。それを変えてくださったのがツクヨミ様」

「よせオキナ。今妾を褒めたとて何も出ぬぞ?……フフッ。その地球に住むと言われているのが人間という下等種族。地球の妖魔はその人間の魂が根源とされている……。生憎、地球の妖魔の王は猿より素直だ。のぅオキナ。素晴らしき富を持つ惑星に奴等は相応しいと思うか?」

口角を吊り上げたツクヨミの質問に、オキナは目を見開いた後で細めた。
その真意を悟った上で、ツクヨミ様は恐ろしいお方だ……と呟く。
そして彼自身も口角を吊り上げたのだ。

「いえ、そのような素晴らしき惑星に下等種族は似合いません故に……」

「……流石は我が忠実なる家臣よ。話が早くて助かる。……その為に地球には駒をたくさん送り込んだ。ノルカとソルカを持ってして、王手を打とうぞ」

バサリとツクヨミが羽扇を翻す。
その瞳に宿るのは、邪悪な欲望と悪しき思惑のみだ。









麗らかな風が都市を駆け抜ける。
あれから数年。ノルカとソルカの姿は妖魔界にある移民街にあった。

「おーい!ソルカ帰ったぞ」

「あ、おかえり。今日は来店のお客さんが沢山でね。今ひと段落したんだ」

「お!やったっしょ!……あれ?ラビィの奴はどーした?」

「ラビィはお友達と遊びに行ったよ」

「かーっ!しゃあねぇな。手伝いもせずに遊び歩きやがって!」


あの後。ノルカとソルカ、そしてラビィは正式にこの移民街への居住を許可された。
ソルカは持ち前の調薬知識で、小さな薬屋を営み。
ノルカはその薬を離れた村や町まで売り歩く。
ソルカが調合する薬はよく効くと評判で、小さな薬屋ながら繁盛していた。

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story101(プロフ) - はい!ぼんさんの作品、正座待機でお待ちしております。 (2016年12月25日 22時) (レス) id: 8b873bc734 (このIDを非表示/違反報告)
ぼん(プロフ) - story101さん» こんばんわ!お久しぶりです^^*更新停滞申し訳ございません(><)ふぉお!そう言って頂けると喜びの舞を披露しちゃいますよ!!←怖い有難うございます!これからもよろしくお願いします(。_。*) (2016年12月25日 22時) (レス) id: c56038631b (このIDを非表示/違反報告)
story101(プロフ) - こんばんはまっくろワッサンです。私エンマ大王。特、にぼんさんの作品のエンマ大王の大ファンです。面白いのひと言に尽きるというか (2016年12月25日 21時) (レス) id: 8b873bc734 (このIDを非表示/違反報告)
こたつ(プロフ) - ぼんさん» いえいえ、それほどでも(照)(((はい!もちろんです!応援してます!! (2016年10月29日 0時) (レス) id: a285e02c29 (このIDを非表示/違反報告)
ぼん(プロフ) - こたつさん» こんばんわ!おおっ!流石こたつさん^^*仕事が早いでウィス・:*+.(( °ω° ))/.:+読み返して下さってありがとうございますー!これからも頑張りますのでよろしくお願いしますm(_ _)m (2016年10月28日 1時) (レス) id: 5b2ccc4cc0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぼん | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2016年6月5日 4時

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