Past.04_君に伝える。《過去篇》 ページ44
まふ「……………」
「???」
不思議そうに僕を見つめるヒナちゃん。
僕たちは今、正座で向かい合っています。
それは、ほんの10分くらい前のこと………。
まふ「スーハー、スーハー」
何度目かの深呼吸。
今日もいつものように僕の家で遊ぶことになっていて、ヒナちゃんを待っていた僕は密かにある決意をしていた。
まふ「今日こそは絶対に伝えるんだ」
誰もいない部屋に静かに響いた僕の呟き。
今日、僕はヒナちゃんに告白をしようと思っている。何度も、何度も決意しては言えずに終わっていたけれど、今日こそは。
ピンポーン
まふ「!!」
いつものように「着いたよー」というメッセージと共に響いたチャイム。バタバタと慌ただしく玄関へと向かい鍵を開ければ笑顔のヒナちゃんに出会う。
「おはよう!」
まふ「、おはよう!」
「そういえば、話があるって言ってたよね?」
まふ「う、うん。…とりあえず、何か飲む??」
「大丈夫、買ってきた!」
まふ「そっか!(準備がいいw)………」
「???」
そして、冒頭に至るのです。
「えっと、まふくん…?」
まふ「っ、好きです!!!!」
「えっ」
まふ「!!あっ、いや、違くて…!ち、違くはないんだけどっ」
なんの前振りもなく突然告白した僕に、目を丸くして見つめるヒナちゃん。(やってしまった…)
まふ「……ヒナちゃん、突然こんなこと言われたら戸惑うかもしれない。でも、僕の気持ち知って欲しいんだ」
「まふくん、」
まふ「僕は、雛森さんのことが好きです。1人の女性として」
「……」
複雑そうな表情を浮かべるヒナちゃんに、僕は泣きそうになるのをグッと堪える。
「まふくん」
まふ「、なに…?」
「本当に、私でいいの…?きっと他に素敵な人たくさんいるよ…?これから先、そういう人に出会うかもしれないんだよ?」
まふ「その人がヒナちゃんだよ。だから、僕はヒナちゃんがいいんだ。」
「……そっか、」
そう呟いたヒナちゃんの顔は明らかに赤らんでいて、それでいて嬉しげだ。
「……ありがとう。私もね、まふくんのことが好きです。」
まふ「ヒナちゃん!!」
「!?」
はにかむヒナちゃんを僕は反射的に抱きしめていた。
ずっと、夢見ていた距離にヒナちゃんがいる喜びは自分が思っていた以上に大きかったらしい。
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ぽるかどっと(プロフ) - 天津神さん» 天津神様、コメントありがとうございます。質問の件ですが、名前変換が適用されるのは本名で呼ばれた際だけなので基本的には固定名なんです。。。申し訳ありません。。。 (2022年9月18日 17時) (レス) id: 9796a83987 (このIDを非表示/違反報告)
天津神 - ……名前が変換されないんですがどうすればいいでしょうか? (2022年9月12日 21時) (レス) @page1 id: bc106b5b68 (このIDを非表示/違反報告)
りん - こういう作品迷惑なのでパスワードとかつけません?いろんな人の目に入る場合があるんですよ。nmnmってわかります?ちゃんとそういうのまもっていないと名誉棄損で訴えられても知らないですよ?? (2021年12月3日 0時) (レス) id: 7054f2498a (このIDを非表示/違反報告)
ぽるかどっと(プロフ) - 怜さん» ご指摘ありがとうございます。修正致しました。 (2021年9月27日 20時) (レス) id: 8846874bd2 (このIDを非表示/違反報告)
怜 - 設定のところ、はじめしゃちょーの呼び方・呼ばれ方反対では、、、? (2021年9月26日 21時) (レス) @page3 id: c7b0bd28c6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぽるかどっと | 作成日時:2020年2月11日 18時