私の姉の旦那の親友の弟が貴方です。【プロ野球】 (ページ9)

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９.終わりページ9

「話ってなに？」

久しぶりにAから飲みに誘われた。

最近全然会ってなかったから、すんごく嬉しい。

「慎吾くんは彼女いないの？」

なんか意味深な質問だ。

どう答えるのが最適だろうか。

「いたらAと二人で会ったりせんよ」

そう返すと、Aの表情が固くなる。

いくらAでも、俺との関係に負い目を感じているんだろう。

「あ、Aのこと言ってるわけやないで」

とってつけたように補足すると、苦笑いしながらAはビールを飲んだ。

「慎吾くん……お願いがあるんだけど、いいかな？」

「ん、なんでも言って」

Aが頼み事って、珍しいな

「…………私とはもう、会わないで欲しい」

「……は」

なに？今なんて言った？

もう会うなだって？

「俺の事、嫌になった？」

「そんなんじゃないよ…」

だったらなに？

誠司さんとなんかあったの？

「俺、怒らせるようなことした？なんかあったら謝るから……！！」

「慎吾くんはなにも悪いことしてないよ……」

だったらなんで……

「慎吾くん、私といたらきっと駄目になる」

「……そんなこと言わんで」

俺はこの関係でいい

Aの傍におれるなら、たとえ友達以下になってもいい

……それが、『会うな』だなんて

「慎吾くんには、とっても慰めてもらった。
…………今までありがとう。私だけ勝手でごめんね。」

なんで先進めてんの？

俺の気持ちは？

なんか言えよこの口

ほんとに、ほんとに終わってしまう……

「大好きA」

じわっと浮かんでくる涙。

「……慎吾くん」

「…………俺が身を引いたら、Aは絶対幸せになれる？」

何言ってんだ俺。

Aを早く止めろよ。

「……」

「……Aの幸せが保証されるなら、俺はどうなってもええ」

かっこつけんなよ。

そんなの俺は全然望んでない。

「……ごめん」

泣くなよ

こんなかっこ悪い終わり方ってあるか？

「……A」

「……ごめん」

どうせならもう、嫌いにさせて

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