不審者じゃないです ページ39
現在時刻午前0時、消灯時間はとっくにすぎて辺りはしんと静かだ。
『……暗いな。』
音が聞こえないようドアをゆっくりと開け部屋の外に出る。右左と見渡せば、非常灯くらいしか明かりがついていなく廊下は暗い。
夜の静かで暗い雰囲気はとても落ち着くなぁと改めて実感した。
本来ならば寝ていなきゃ行けない時間のため、足音を殺してバレないように出口を探す。ここは4階、窓かエレベーターの扉か階段くらいしかない。十分窓でも行けるだろうしそっちの方がバレなさそう。
ガチャリ
窓から身を乗り出して下を見てみると、ちょうどテニスコートがあった。あそこにしよう
『よし』
体をぐぐぐ……と伸ばし、窓に足をかけ飛び降りる
『……っいてぇ』
4階、この建物のデカさ舐めてたな。大豪邸の4階とか尋常じゃ無いくらい高かった。反省。
あんなところに都合よくサンドバッグが……!!!()
よし、お前をボコしてやろう
軽く準備運動的なものをしてさぁ始めよう。……地面が抉れないといいけど
『スゥ』
ドッッッッッッッッ
ブチリと蹴ったサンドバッグが宙を舞い、数十メートル先へ飛んでいく。
『あ、あれ、力加減間違えちゃったかな……サンドバッグくんっていつもこんな弱かった?…………あ』
私が体術を特訓する時、相手はいつも中也だったなと思い返す。それか梶井特製の「Aさんの蹴りにも超耐久!その辺のとは格段に違う梶井基次郎お手製サンドバッグ☆」だ……
仕方ない、サンドバッグは諦めて空振りで……
うーん、うーん……
??「方向からしてこっちからだね。」
考え事をしていて周りを見てなかった。近くまで誰かが走ってくる。2人?3人か……?とりあえず見つかったらめんどくさいしもしかしたら警備員かもしれない。不審者だと思われたら大変不本意なので逃げるを選択!
??「誰もいない……って、これ……」
さっさと部屋に戻りまーす(笑)
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作者名:朝 | 作成日時:2022年8月9日 14時