地下の再開−5 ページ28
「なくってよ・・・なくってよ・・・・・・笑う所だろうがァ!!」
『太宰氏ー、後で画質最高にして送りますわ』
「あ、Aちゃん撮ってたんだナイスー!」
「手前!!何撮ってやがんだ!!」
『・・・撮るなって、言われなかったし?』
うぐぐぐ・・・と唸りながら中原はきびすを返して歩き出した。太宰は指を指して煽りながら見送り、Aは大音量でループ再生していた。いっそこのまま帰ろうかなとまで思っている。
Aは実はSだったりする。
「はいこれ。Aちゃんの分」
『サングラス・・・あぁ。でもバレない?』
「大丈夫!やあ久しぶり!」
「え、あ、はい!」
「・・・ほらね」
『あぁ・・・人が多い!胃が痛い!キリキリ言ってるよ!これ』
お腹を抱きしめながら着いた情報保管室。太宰はファイルをばさばさと床に散らかし、"侵入しました"と言わんばかり。太宰氏・・・と頭を抱えるAの、胃痛の原因の一端は太宰では無いのだろうか。
そんなこと露知らずにデータベースの中を漁る太宰。呑気に歌っていた鼻歌は、あるページで止まった。ファイルを拾っていたAは、やはりかと言わんばかりの視線を送った。
「
『・・・北欧の異能力者集団、で合ってます?』
「ああ」
『(フランシス・スコット・キー・フィッツジェラルド、か)』
ファイルを戻しながらある男の名前がAの脳裏に浮かぶ。その男の名こそ、組合の団長。え?何故Aがその名を知っているかは・・・また別のお話。
太宰は、懐から出したUSBをパソコンに指して情報を盗む。Aは、スマホで裏社会のページを開いていた。
そのページのタブには、"組合"の文字が。
『(北米を縄張りにしているのか・・・でも何で中島氏を欲しがったんだ?フィッツジェラルドは何を欲している?)』
「・・・よし。読み込み完了。Aちゃん何時から気付いたの?組合のことに」
『そうですな・・・こないだ一日非番貰った日があったじゃないですか、その日に一時間費やしまして』
「へぇ・・・案外Aちゃん後輩思い?」
『いや・・・多分もっとどす黒いものの為に動いてると思いますぞ・・・ふひっ・・・』
太宰は、道化師のように口角の上がったAの顔を見逃さなかった。
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響輝@ロングスリーパー(プロフ) - か、完結…!?!?更新お願いしたいです!!!あ、勿論無理ない程度で。。。外の作品も素敵です!頑張ってください! (2022年1月14日 21時) (レス) @page44 id: d6b5ec7764 (このIDを非表示/違反報告)
(´・ω・`) - 安心してください。。私もイデア氏にしか見えないです。(白目) (2021年12月27日 15時) (レス) @page36 id: 46b862f725 (このIDを非表示/違反報告)
怜 - 夢主ちゃんがイデアくんだとしか思えない私は末期() (2021年11月23日 13時) (レス) @page14 id: a2bd06fd1d (このIDを非表示/違反報告)
甘党 - 楽しみに待ってるので頑張ってください! (2021年10月25日 21時) (レス) @page44 id: 577366e2a2 (このIDを非表示/違反報告)
蓮蜜 - この作品は本当に面白いです!これからも頑張って下さい! (2021年10月23日 11時) (レス) id: a6fc2eacdc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Kaoru | 作成日時:2021年9月22日 23時