十話 ページ13
蓮都 side
―――第一部隊ガ帰城シマシタ。―――
―――中傷、及ビ重傷ノ刀剣男士ガイマス。―――
―――審神者ハ直チニ対応シテクダサイ。―――
本丸内に機械的なアナウンスが流れると
事情を知らない刀剣男士達が
何事かと騒ぎ始めた。
僕も急いで転移装置の方へと向かう。
大和守「主!!清光たちに何かあったの!?」
一期「主殿!薬研は無事なのですか!?」
装置の周りにはすでに多くの男士が集まっていて、
出陣したメンバーの関係者である二振りは
掴みかかってくるくらいの勢いで僕にそう聞いてきた。
蓮都「説明は後にさせてくれ。
気持ちは分かるけど、今は少しの時間も惜しいんだ。」
そう言うのとほぼ同じタイミングでゲートが開き、
ボロボロになった六振りが現れた。
端末の情報によると
中傷になったのは、薬研と光忠の二振り。
重傷になったのは、清光、鶴丸、歌仙、長谷部の四振り。
全員、戦線崩壊の状態だった。
大和守「清光!!何があったの、ねぇ!!」
青江「検非違使、ではなさそうだね。」
六振りの状態を見て男士達の騒めきが大きくなる。
このままでは何もできないと判断した僕は
この場にいる男士達に聞こえる声で指示を出した。
蓮都「急いで手入れ部屋に運んで!慎重に、できるだけ早く!
秋田、手伝い札の枚数確認してもらえる?」
秋田「は、はい!」
蓮都「切国と陸奥は、蔵に保管してある資材を
手入れ部屋まで運んで!いつもより少し多めに。」
陸奥守「任せちょけ!行くぜよ山姥切!」
山姥切「分かっている!」
蓮都「他の皆は広間で待機!絶対に一人で行動しないように!」
僕の指示を聞いて全員が動き出す。
それを見届けてから、僕は安定に抱えられた加州に近づいた。
加州「うぅ…ッ…ぁ、るじ…?」
弱々しい声で僕を呼ぶ加州を一撫でした後、
今度は真剣な声で言った。
蓮都「僕が何を言いたいか、分かるね?
手入れが終わったら、話をしよう。」
僕の問いかけに、加州は小さく頷いた。

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火狩 - 敵側の話を見たことがなかったのですごく嬉しいです これからも更新頑張ってください (2023年8月15日 14時) (レス) @page28 id: 1ca09d8d18 (このIDを非表示/違反報告)
りす(プロフ) - めちゃくちゃ好きです!!続きすごく気になります!!応援しております! (2023年8月9日 15時) (レス) @page28 id: 6cf6d64f42 (このIDを非表示/違反報告)
ポッチ(プロフ) - 遡行軍側(?)の話は殆ど無いので読んでいてとても楽しかったです!ゆっくりで良いので更新再開してくださると嬉しいです! (2023年6月24日 15時) (レス) @page28 id: bc736021f3 (このIDを非表示/違反報告)
ウメ(プロフ) - 好きー! (2022年11月21日 0時) (レス) @page28 id: b5b57daa6a (このIDを非表示/違反報告)
ロア - あぁ゛~~好き゛~~!! (2022年9月13日 21時) (レス) @page28 id: f71c6b27b8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:浅葱 | 作成日時:2018年12月30日 4時