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反社.2 ページ2

佐野「迎えに来たよ、A」
目を見開くAに近づく

濡れたままの髪を撫で
荒れた唇をなぞる

佐野「行こうか」
貴「え、わっ、ま、、」

驚いている彼女を抱き上げて
来た道を戻る



彼女と出会ったのは1週間前の0時前
俺が行かないといけない商談だったため

何日かぶりに外に出た
三途の運転する車に揺らされて

取引の詳細は右耳から左耳に流れていく
何も考えずただ外を眺めていた

取引に行くのに捕まる訳にはいかないのて
律儀に止まった赤信号

その時、、見つけた
疲れきった顔をしている彼女を

目元のクマは酷くて
俺はみんなからこんな風に見えてるのかと思った

マスクをしてたし
雑に1つに結われた三つ編みは乱れていたけど

優しそうな顔をしていた
どうしてか綺麗だと思った

色のなかった世界か鮮やかになり
温度を感じなかった身体が暖かくなった

佐野「三途、あの女を調べろ」
三途「あのボサボサの髪の女ですか?」

佐野「あぁ」
三途「……っす」

商談が終わる頃には彼女の身元は完全にわかった
三途に告げられたのは

三途「AA、25歳。梵天も最近目をつけてるブラック企業に務めるOL。渋谷区に在住。先月もその前の月も残業時間は100時間超え、その割に低賃金。上司からパワハラ、セクハラも受けてるようです」

A、A…
佐野「A、、」

彼女の前で名前を呼ぶ日が待ち遠しい
Aに触れる日が、待ち遠しい

三途「父親は幼少期に他界。母親と暮らしていたようですが母親も3年前に死んでいます。兄弟や親戚もない、恋人の存在も確認出来ませんでした」

佐野「恋人なし、、」
自然と口角が上がる

いたって殺すだけだけど
…俺のA

佐野「セクハラしたジジイはすぐに始末する、1週間後だ。準備しとけ」

三途のいなくなった部屋で彼女の顔を思い出す
佐野「待っててね、A…」

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咲良(プロフ) - さめしゃち?さん» きゅんとしていただけて良かったです!こちらこそ𝐓𝐡𝐚𝐧𝐤 𝐲𝐨𝐮です(?) (2023年3月29日 10時) (レス) id: 99406de1b2 (このIDを非表示/違反報告)
咲良(プロフ) - ゆっちゃんさん» コメント気づかずお返事遅れました…!読んでいただいてありがとうございました!そう言ってもらえて嬉しいです! (2023年3月29日 10時) (レス) id: 99406de1b2 (このIDを非表示/違反報告)
さめしゃち?(プロフ) - 久しぶりにめっちゃきゅんっ♡ってしたしドキドキもした!!!神作品を𝐓𝐡𝐚𝐧𝐤 𝐲𝐨𝐮!! (2023年3月28日 22時) (レス) @page20 id: 94eab444ed (このIDを非表示/違反報告)
ゆっちゃん(プロフ) - いやほんとうに神すぎません?本当にこの作品好きです!! (2022年12月30日 23時) (レス) id: d04e6957d1 (このIDを非表示/違反報告)
咲良(プロフ) - arare19951997さん» 嬉しすぎるお言葉ありがとうございます…! (2022年10月10日 16時) (レス) id: 99406de1b2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:山口咲良 | 作成日時:2022年6月30日 22時

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