僕が想うのは【裕×亜】

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裕太side



裕「もう、大丈夫っすか笑。つまずくなんて笑」



「いや、ほんとごめんなさい笑」



たまたま廊下ですれ違うところだった女性スタッフが転びそうやったから慌てて手を伸ばした。



「顔から転びそうだったんで助かりました笑、ありがとうございました」



その女性スタッフに、いえいえーなんて適当に返事した。



目の前で豪快に転ばれても、なんかあれやし。



そう思って、その女性スタッフに軽く会釈して、その場を後にする。



裕「あれ、さっきAの声聞こえたような気がしたんやけどなあ」



振り返っても、周りを見渡しても、Aの姿なんてどこにもなかった。








＿＿＿









慌てて、裕ちゃんが女の人抱きしめてた現場から離れる。



……なんで、こんな気持ちになるの？



こんなこと今までだったらなかった。



すぐに、私は裕ちゃんの“妹”だから仕方ないって。



前までは割り切れてたじゃん。



裕ちゃんに彼女ができたって、好きな人できたんやとか聞いたって。



私は、裕ちゃんに自分の気持ちに答えて欲しいわけじゃないって、だから裕ちゃんの幸せを祈って応援するんだって思ってここまで来れたのに。



……裕ちゃんが幸せだったら、その隣で笑ってるのが、私じゃなくたって、いいって。



思えてたのに……。



どうしてなの？



“ねえ、裕太くんのこと、振り向かせたくない？”
“裕太くんと付き合いたくないの？”




そう言う白濱さんの声が頭で繰り返される。

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