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kwmr side
所変わって高尾山中腹。
軽めの晩御飯を済ませて、僕らは展望スポット近くに腰を下ろして駄弁っていた。
太陽はいつの間にかどんどん傾き、きれいな西日を下ろしている。山の木々に反射していて、ちょっとまぶしいくらいだ。
ふと福良がベンチをたち、展望台を見る。そういえば福良はずっと時間を気にしていたような,,,
「それじゃ、河村に俺のとっておきを見てもらおうかな」
「え、とっておき？」
「ほっ」
「わ、ちょ、なにすんの」
突然背後から目隠しをされる。そのまま九十度回転。
「ふふ、それではどーぞ」
目隠しが外される。
そこには森、そして奥には副都心。その中にそびえたつ銀色の巨塔,,,いや、違う。
まっすぐな西日を浴びて、金色に輝いていた。
「,,,うわあ」
思わず声が漏れる。恋人が嬉しそうに解説を始めた。
「前に下見でここに来た時に、もしかしたらこんな瞬間があるんじゃないかって思ったんだ。それから太陽の向きとかいろいろ計算して、この時間を見つけた」
恋人の肩が俺の肩に触れる。
「絶対、拓哉に見せようと思って」
横を向くと、恋人の顔にも西日が当たっている。そのシルエットがとても綺麗で、再び息をのむ。
「,,,どうだった？」
不意に恋人が俺の顔を覗きこむ。耐えられなくなって金色の塔を仰いだ。
「,,,超、綺麗」
「ふふ、良かった」
恋人と２人、無言で夕景を眺める。
間違いなく至福の時間だった。
「あ、リフト乗ろっか。そろそろ最終便だよ」
福良の声で我に返る。いつまでもここにいたいが、時間は待ってくれない。
２人がけのリフトに並んで座る。
既に太陽は沈みかけ、周りは薄暗くなってきた。
「福良、今日はありがと。めっちゃ楽しかった」
「へへへ、どういたしまして」
「今度は、俺がプラン組んで連れてくから」
「マジ!!?楽しみ」
はしゃぐ福良が小学生みたいで、ちょっと可愛い。俺にしか見せない、とっておきの顔。
その顔を封印するように、そっと唇を合わせた。
「〜っ、かわむら？いちおう、外,,,」
「大丈夫、最終便は俺らだけだし、これを見てるのはお日様だけ」
「,,,そっか」
「お天道様の前で約束。これからもずっと、一緒にいて下さい」
「もちろん」
あまりにも即答されて、思わず笑ってしまう。
そのまま恋人が体重を預けてきた。
俺も体重を預けかえす。
さて、今度はどこに連れていこうかな。
fin
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颯楓(プロフ) - すみれさん» ありがとうございます!!!良かったです♪いやぁqkの尊みは深さを知りませんね() (2020年6月4日 18時) (
レス) id: 0a39adce2c (このIDを非表示/違反報告)
すみれ(プロフ) - んんんんんなぁぁあ！！！尊いが溢れております、、うわぁぁ、、尊み謙信です、、 (2020年6月4日 17時) (レス) id: 9585eb17bb (このIDを非表示/違反報告)
颯楓(プロフ) - すみれさん» ありがとうますっっっ!!!お待たせしてしまって申し訳ないです,,,続き執筆中ですので今しばらくお待ちをΣｂ( ｀・ω・´) (2020年6月2日 16時) (レス) id: 0a39adce2c (このIDを非表示/違反報告)
すみれ(プロフ) - ぬうううぁぁあ！！好きです！！すごく！！続き楽しみにしてます…！ (2020年6月2日 5時) (レス) id: 9585eb17bb (このIDを非表示/違反報告)
颯楓(プロフ) - まままさん» おおあ良かった！とんでもないです、喜んで頂けて何よりですっ!!!いいですよね,,,重い話,,, (2020年5月29日 20時) (レス) id: 0a39adce2c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：颯楓 | 作成日時：2020年5月18日 20時
