「好奇心」は自分の首を絞める〜Part7〜

小さな約束5 ページ45

『あー…ほら！時間ギリギリですよ！早く行きましょう！』


Aはパッと笑ってヒールを履く。
促されるまま皆は外に出たが、優作だけ「ふむ…」と顎に手を当て考え事をしていた…


パーティー会場に着き、まず最初に主催者へ挨拶をする。
その後は割と自由行動で、優作は挨拶周りに、有希子も友人を見つけお喋りに、新一はいつの間にか姿が見えなくなったので、Aは大人しく壁の花となっていた…
するとそこへ一人の男性がやってくる。


「こんばんはお嬢さん」

『こんばんは』


30前後のその男はAの隣に立つ。
Aは微笑んでその男を見た。


「お美しい方がこんな所で一人では寂しくないですかな？」

『どうでしょう…初めてのパーティーなものですから、様子を見てようと思いまして…』

「それはそれは…初めてのことだとよく分からないでしょう？良ければ色々教えましょうか？」

『お気遣いありがとうございます…ですが大丈夫です。両親もいますし…』

「親では教えてくれないことも…私は教えられますよ…？」

『結構ですわ？』


強い瞳で相手の男の目を見る…すると男が少しギラついた目をした…


「…おや？そのネックレスの下…何か別のネックレスをしているんですか？」


男がAの首筋に手を伸ばそうとした時…


バンっ！！！


「『っ！？』」


男とAの間に別の腕が出てきた。


「失礼、彼女は俺の連れなので…」

『新一…！』

「ほら、こっち」


新一はキッと男を睨み、Aの手を取って歩き出した。


『あの…新一ありがとう…』

「ったく…俺の側から離れるなよな！変な奴に絡まれたらいけねぇし…」

『…新一は優しいね』

「バ、バーロー！女なんだから当たり前だろ？」


少し顔を赤らめてぶっきらぼうに言う彼にAはクスリと笑った。


『(小さい頃は後ろから付いてくるだけだったのに…いつの間にか逞しくなっちゃって…)』


その後は新一の側でパーティーを楽しみ、その後有希子達とも合流した。


「Aちゃん、パーティーはどう？」

『少し慣れてきましたから楽しんでます。』

「それは良かった…」


「キャーーーーー！！！！」


「「『！！！』」」


突然悲鳴が聞こえた。それと同時に新一と優作が走り出す。


『え！？ちょっと二人とも…』

「Aちゃん大丈夫よ！」

『え…有希子さん…？』

「多分何か事件があったのかも…あの二人は事件を解決するのが好きだからね〜取り敢えず大人しくしてましょ？」

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