「好奇心」は自分の首を絞める〜Part7〜

バレンタイン番外編 6 ページ22

「カシス…お菓子作り上手いからな…楽しみだ」

『コルンからそう言ってもらえるなんて嬉しいね！』

「味わって食べさせてもらうよ！」

『うん！じゃあ私は他の人にも渡してくるねー！』


そう言って二人とは別れ他のメンバーを探す。


『ベルモット！！…にウォッカ！！』

「あぁ、カシスか」

「あらカシス！どうしたの？」

『えへへー！二人にもHappy Valentine！』


二人にもチョコを渡すと笑顔で受け取ってくれた。


『…にしても二人が一緒にいるの珍しいね？』

「えぇ、ちょっと仕事で車を出して欲しくてね？」

『おぉう…ウォッカ運転手お疲れ様です。』

「ハハ、いつもの事だし仕事だしな！」

『じゃあチョコ食べて頑張って？』

「もう…チョコじゃなくてもあなたがいれば充分癒しよ？」


ベルモットはカシスを抱き締め頭を撫でる。


『えへへー、じゃあお仕事終わったら一緒にお茶しよう？』

「えぇ！もちろん！」

『約束だよー！』


その時、カシスの体がグイッと後ろに引かれた。


『んぇ？』

「あら…ジン…」

「兄貴…」


カシスが見上げるとジンはカシスをジロっと見下ろした。そしていつもの如く担ぎ上げられる。


『ちょっと！これやだってば！！』


カシスの意見など無視してジンは歩き出した…


「やれやれ…束縛キツい男は嫌われるって言ってるのに…」

「ハハハ…カシスが見えないところでしっかり俺達のこと睨んでいきやしたからね…」


ベルモットとウォッカは苦笑いして去って行くジンの背を見ていた。


カシスの部屋に着いて降ろされる。


『もうっ！別に担がなくても歩けるよ！』

「あれが一番手っ取り早い」

『私は物じゃないのに…』

「あ"？てめぇは俺のもんだろ？」

『なっ……！！』


カァァと顔が真っ赤に染まっていく…


『もう…いきなり何よ…』

「…おい」

『え？』


目の前にバサッとバラの花束が出された。


『何これ…』

「バラを知らねぇのか？」

『それくらい知ってるわ！…私にくれるの？』

「てめぇ意外誰がいる？」

『なんでいきなり？』

「…今日だからな」

『今日？…あ！』


今日はバレンタイン…海外では男性から大切な人へ花束を贈る…
それを思い出し、嬉しくなってジンに抱き着く。


『ありがとうジン…大好き！』

「そんくれぇ知ってる」


ジンも優しく抱き返して二人はキスをした。


『私もジンにチョコ作ったんだ…一緒に食べよ？』

「あぁ」


そしてチョコごとジンに食われましたとさ…

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