守りたいもの

おはよう2 ページ23

医者に必死に願いなんとか1週間で退院したAは早速仕事へ向かう。
医者には「くれぐれも無茶しちゃダメだからね！！」と念を押されたので、一様風見にも報告しておく…

暫くぶりの警視庁に、Aは一度深呼吸してドアを開ける。


『…おはようございます！』


わざと元気に挨拶して入ると、周りの人達はパタッと動きを止め、Aの顔を見た。
数秒後……


「小桜ぁぁぁぁぁ！！！」

「お帰り小桜！」

「やっと帰ってきたかぁ〜！」

「待ってたんだぞー！！」


みんながAの元に集まり、笑いながら肩を叩いたり頭をグリグリと撫でる人もいた。


『ご心配お掛けしてすみません。もう大丈夫です！』

「気にすんなって！」

「そうそう！親父さんは悲しいが、元気出せ？」

『はい！ありがとうございます！』


ニッコリ笑って言えば、皆満足そうに頷いた。


「小桜」

『降谷さん！』


後ろから名前を呼ばれ振り返れば降谷が立っていて、Aは頭を下げる。


『ご心配お掛けしてすみません。もう大丈夫です！』

「そうか…お前がいない間はなんとか片付いたから、今日からまた頑張ってもらうぞ？」

『はいっ！！』


彼の様子を見るからに刺されたことはバレていないようで一安心した。
皆がバラバラと自分の席に着き仕事が始まる。
Aも降谷もそれぞれの席にに着き仕事を始めるが……


「ん？」


そこで降谷はずっと引っかかっていた違和感に気付いた…


「(あいつの父親…既に亡くなってなかったか？)」


それは出会った頃のこと、たまたま親の話になった時に…


ーー『私、父親がもういないので…』ーー


そう言っていたはずなのを思い出した…
そこで直ぐに確認を取ろうとしたが、分からない事があり落ち着いて考える…


何故だ？父親は既に亡くなっていたはず…なら何故忌引きを？任務か？それなら俺にも連絡が来る筈…
ここに来れない理由があった…？


風見に聞いてみようと開いた口を閉じた…
Aが忌引きだと知らせてきたのは誰でもない風見だ。
とすれば風見はAがここに来れない理由を知っていて忌引きを伝えてきたのだ…


一体何故だ……まぁいい、探るまでだ！！


探りは得意分野。降谷は皆にバレないようにこっそり調べ始めた……


夜遅くに一人カタカタとパソコンの前で調べる…
他の人、風見やAまでも帰っていったので心置き無く調べる事ができる。


調べるのはAの周辺のこと…


「っ！！」


そして気づいてしまった……

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