デート ページ13
『…え？手…？』
Aが掴んだ物をよく見るとそれは自分よりも1、2回り大きな手だった…
「おはようAさん」
『っ！！』
手に気を取られていると、そのままギュッと抱きしめられ、耳元で囁かれる。
擽っさと恥ずかしさが込み上げる中、その声に聞き覚えがあり、振り返った。
『ふ…！透さん！！』
降谷と言いそうになり、慌てて呼び変える。
すると彼はニッコリ微笑んで頷いた。
「驚きました？ちょうど後ろ姿が見えたものですから…」
『も、もう！ビックリしましたよ…』
や、ヤバい…休日とはいえ、油断してた…気配に全然気付かなかった…これじゃあ公安失格だよぉぉ！！降谷さんにまた怒られるぅぅ！！
少しオロオロしながら見上げていると、透はポンポンと優しく頭を撫でた。
「驚かせてすみません。さ！行きましょうか！」
『はい！』
取りあえず怒られなかった事に安堵して、Aは透に案内され車に乗り込んだ。
『あ、あのっ！』
「どうしました？」
『っ！』
口調が「安室透」のまま…なるほど…今日一日は徹底するってことね！分かりました降谷さん！！
『今日は何処へ行くんですか？』
「そうですね…それは着いてからのお楽しみ！ってことで！」
『えー！じゃあ楽しみにしてますね！』
「えぇ、そうしていてください。」
その後も色々お喋りしながら着いた先は…
「さぁ、着きましたよ！」
『水族館？』
「えぇ、そうです…嫌いでした？」
『いえ！楽しそうですね！早く行きましょう透さん！』
Aはニッコリと楽しそうに笑う。
透はその笑顔をジッと見つめた後同じく笑った。
二人は車を降りAは一人歩き出したが、彼がその手を掴んだ。
『ふぇ？』
「あ…あの…ほら…せっかくのデートですから…手を繋いで行きませんか？」
あぁ、そっか！恋人らしくしないとか…でもちょっと恥ずかしいなぁ…
Aは頬を染めながら『はい』と小さく頷いた。
その返答に満足そうに微笑んだ透は、改めて彼女の指に自分の指を絡め、しっかりを手を繋いで歩き出した。
『わぁ…！見てください透さん！綺麗ですよ？』
大きな水槽の中で色んな魚が泳ぐ姿に目を輝かせながら見つめる。
「そうですね…ほら！エイがいますよ？」
『わぁ〜、可愛い〜！』
「Aさん、あそこで座って見ましょうか。」
『はい』
透が指さしたのは水槽の目の前にある階段のような長く列になった場所。
そこには多くの人達が座って水槽を見ていた。
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ぽむ(プロフ) - すき。語彙力ないんですけど、この作品が好きです。ありがとうございました。 (2022年5月12日 23時) (
レス) @page40 id: 10c6d472ea (このIDを非表示/違反報告)
九実(プロフ) - Shamrockさん» お褒めの言葉ありがとうございます！！皆様の応援のお陰でやってこれました！！これからもよろしくお願いしますm(_ _)m (2019年4月6日 6時) (レス) id: 8f700df676 (このIDを非表示/違反報告)
九実(プロフ) - おったまげさん» ありがとうございます！色々伏線がありましたねw1度読んだ後、もう一度読んだ時に伏線を見れるのが面白いように書きましたw！ (2019年4月6日 6時) (レス) id: 8f700df676 (このIDを非表示/違反報告)
Shamrock(プロフ) - 九実さんの作品ほんと好きです。文才だなぁと思いながらいつも見ています。これからも頑張ってください (2019年4月5日 23時) (レス) id: 4a04417653 (このIDを非表示/違反報告)
おったまげ(プロフ) - もう本当に読んでいて素晴らしかったです。催眠のスイッチの部分とか、最後の最後にあぁこういうことだったんだ！って一人で感動してました(笑)これからも連載頑張ってください^ ^ (2019年4月5日 23時) (レス) id: e18c4166e3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：九実
| 作成日時：2019年4月5日 11時
