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「ねえA、
どっか行きたいとこある？」
と聞かれたのは今朝のこと。
小学生以来の"お泊まり"は
当時のものとは大分違ったけど、
一晩中浩司といられて
嬉しいのに変わりはなかった。
「・・・別に、ないけど。」
ないわけじゃないと思うのだが、
急に聞かれると思い付かない。
「じゃあ、遊園地いこう？」
「・・・いいけど」
男二人で遊園地か。
「一旦家帰るだろ？
着替えたいだろうし。」
「え、いまから？」
いくらなんでも急すぎやしないか。
「え、あ、なんか予定あった？」
「ないけど」
「じゃあいいよね？」
全部俺が払うから！！
なんて言ったりして、
妙に必死な様子だ。
「いいけど」
そんなに
遊園地に行きたかったんだろうか。
「よし、じゃあ一時間後に家の前で」
「わかった」
＿＿＿そして今、
「じゃんけんしよう」
なぜか遊園地で、
じゃんけんをする羽目になっている。
「なんでだよ」
「なんでも！！」
絶対に嫌だ。
「そんなに乗りたいなら
一人で乗ればいいだろ」
俺は下で待ってるから。
「それじゃ
一緒に来た意味ないじゃんか」
「それは、」
そうだけど。
「だいたい
なんでそんなに乗りたいんだよ、
たかが観覧車だろ？
ぐるっと一周するだけの乗り物だろ？」
なのに浩司はさっきから
絶対に俺と乗ると言ってきかない。
「たかが観覧車だ
と思うなら乗れるでしょ？」
「乗りたくない」
「なにがそんなに嫌なの？
怖いの？」
「別に怖くねぇよ」
怖いわけじゃ、ない。
あの閉塞した空間に
長い間いなければいけないのが
どうしてもだめなのだ。
時折ガタガタと揺れては止まり、
そんなところで
いい景色を眺めろと言われても無理だ。
「俺のことずっと見てればいいから」
「は？」
「俺と、
揺れる個室にいるって思えばいいよ」
「なんだよそれ」
どんなプレイだよ。
「・・・じゃあさっさと行くぞ」
別に嫌じゃなくなった訳じゃない。
だけど浩司の
"俺のことずっと見てればいいから"
が嬉しかったから。
浩司の願いを叶えたくなった。
・
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文月華胡(プロフ) - 愛香さん» コメントありがとうございます(*^^*)数あるBL作品からこの作品を見つけてくださったこと、また気に入っていただけたこと、とても嬉しいです(*^^*)本当にありがとうございます！ (2020年5月9日 23時) (
レス) id: d648e7730a (このIDを非表示/違反報告)
愛香(プロフ) - 私BLのはあまり読んだことないんですが、面白かったです！ (2020年5月8日 15時) (レス) id: 02509c761b (このIDを非表示/違反報告)
文月華胡(プロフ) - ささん» レス遅くなってしまってごめんなさい(>_<)気に入っていただけてとても嬉しいです(*^^*)活動休止中ですが、コメントいただけてとっても嬉しいです、本当にありがとうございます(* > <) (2020年3月1日 18時) (レス) id: d648e7730a (このIDを非表示/違反報告)
さ - 少女漫画みたいな恋ですね。桜庭ちゃんが良いキャラだと思います！とても好きです！ (2020年2月2日 21時) (レス) id: e07dc37db8 (このIDを非表示/違反報告)
文月華胡(プロフ) - コットンさん» コメントありがとうございます！気に入っていただけたようで、とっても嬉しいです(*ToT)ありがとうございます♪(/ω＼*) (2019年2月10日 23時) (レス) id: d648e7730a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：文月華胡 | 作成日時：2017年2月28日 19時
