4 ページ4
桃side
先輩はピリピリした空気が苦手やから試合前とかになると必ず部活の輪から離れて1人になる
それを知ったときは追いかけへんほうがいいと思ってたけど
青「望なら来てもええよ。重たい空気にはせんやろ?」
先輩から許しをもらって、試合前のこの時間は2人きりの時間を過ごしてる
そのせいで俺は余計に先輩を好きになってるというのに
こうして、また先輩は俺を恋に落とすんや
「見てる。応援してる」
青「ほんまか?」
「…流星以外、俺の目には映らへん」
初めて"先輩"をつけずに名前を呼んだ
だから先輩も目を見開いてこっちを見ていて
青「いま…!」
「ふふっ、びっくりした?」
なんて少し調子に乗って聞いてみれば
グイッと腕を引かれて先輩の腕の中に閉じ込められる
青「まじで勝つ。そのためには望の応援が必要や。絶対に俺から目離すなよ」
「流星が釘付けなっちゃうようなプレイ見せてくれたら、絶対に目離さへん」
青「ふっ、わかった。神技見せたるわ」
そう言って鼻で笑う先輩が俺の体を離す
そして、2人の目が合うと
"ちゅっ"
引かれ合うように2人の唇が重なる
一度離れてまた目が合うけど、逸らすことが出来ずにおったら
青「もう一回してもええ?」
なんて聞いてくるから無言で頷くしかない
青「ふっ笑 目閉じて」
言われた通りに目を閉じれば
"ちゅっ…ちゅ…"
また重なる唇
次は一度だけやなくて何度も優しいキスが繰り返される
「んっ…流星っ…」
青「ちゅ…望…ちゅっ…」
先輩の手が俺の後頭部を押さえて離してくれへん
でもそれが幸せで
"もっとして"
その願いを込めて先輩のユニフォームを掴めば激しさを増す口付け
「んっ…はあっ…はぁ、はぁ…」
青「ん…ごめん。我慢できんかった」
唇が離れ乱れた息を整えてると言われる
そして冷静になった頭で考えてしまう
今のキスはどういう意味やったんやろか…?
先輩を見れば耳が赤く染まっていて少し期待する
「りゅうs…「あのさ」
青「あのさ、全国に行けたら…」
「うん。なに?」
青「その…全国行けること決まったら望に伝えたいことがある」
真剣な眼差しで見つめられる
どんどん速くなる心拍数が先輩にも聞こえちゃいそう
先輩。それは"告白"だと思ってもいいですか…?
「わかった」
俺はただそう返事して期待に胸を膨らませすぎないように必死やった
だって、予想が外れた時は1番苦しいから
69人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:まかろん | 作成日時:2022年7月29日 9時