やわらかいスポンジの上で ページ24
○JENO
角を曲がった瞬間に慌てて止まった足がもたついて、いや、正確にはびっくりしてどう歩いたらいいのかわからなくなって、危うく壁にぶつかるところだった。
「ジェノヒョン？」
『あ、うん、大丈夫』
「どう見たって大丈夫じゃなかったんですけど」
多分僕の後ろを歩いていたチソンが、パタパタと走りながら僕に向かってちょっと引いた顔をしている。でもそんなチソンだって、前を向いた瞬間にわう、なんて声を出した。それもそうだ。チソンは全てを昨日知ったんだから。
「あれ、チソンとジェノ」
「あ、えと、おはようございます」
「ジェノ？どうしたの？」
『ああいや…ううん、僕は大丈夫』
「そう？」
ジェヒョニヒョンはにこりと笑って、一緒にご飯食べる？と僕たちを誘った。
・
「いま？宿舎だけど」
一昨日ヘチャンが半泣きでロンジュンに電話をかけて来て、叫びすぎてわからないとスピーカーにした瞬間に、「だから！ジェヒョニヒョンがヌナに好きって言ったんだってば！」という言葉がリビングに響き渡った。
ロンジュンはそのまま携帯を落とすからそれを拾って、前にいたジェミンの視線が動く。まさかと思いながら振り返れば、リビングのドアを持ったままのチソンと、そんなチソンと僕らを交互に見る、こっちの宿舎に来ていたチョンロと目が合う。
「ねえ聞いてる？ロンジュナァ！」
『ヘチャナ、ちょっと待って』
「待てる訳ないじゃん！ねえもう俺泣きそう！」
「ヘチャニヒョン、」
「え？」
「ヒョン、その、」
「……………チソンア？」
電話の奥が急に静かになる。今までにないくらい静かな時間が経った後、「今からそっち行く」とヘチャンが電話を切った。
さて、何故かここまで来ると冷静になってしまうのだ。多分後から色々と焦るんだと思う。ジェミンが固まったままのロンジュンとチソンをソファーに座らせて、段々と状況が分かってきたのかチョンロはにっこりと笑いながらチソンの隣に座る。よし、とりあえず水を飲もう。そう思って足を進めたと思ったのに、誰かが発した小さな声で足は止まってしまった。
『誰が話したの？チソンア？』
「僕じゃないです、ロンジュニヒョンです」
「ロンジュナ？小さかったからチソンかと」
「ねえそれよりさ、ヒョンたちはいつから知ってたわけ？」
「……だ」
『え？』
「嫌だ！そんなのは嫌だ！」
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yom(プロフ) - まやにゃむさん» ペーパームーンからずっと読んで頂きありがとうございます！🥲💖これから話が進むので楽しみにしていてください🫶🏻 (2022年7月12日 22時) (
レス) id: 0ce65e6476 (このIDを非表示/違反報告)
まやにゃむ - ペーパームーンからファンで読んでます！推しのジェと主人公ちゃんのこの後とってもたのしみです💖応援してます💖 (2022年7月12日 19時) (レス) id: 5e67e2a30a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：yom | 作成日時：2022年6月22日 18時
