ショートケーキの苺 ページ20
○TAEYONG
「そういえばオッパ、話って何ですか？」
撮影の後、スケジュールの確認をするからと寄った会社の廊下を歩いていた。さっきのご飯美味しかったねとか、明日休みだから映画でも見るかとか、俺はもう寝るとか、それぞれが色んなことを話していたその隙間に入り込むように、Aがジェヒョンを見ながらそう言った瞬間、全員が静かになる。
「…え？」
「後で話があるって言ったじゃないですか」
「ああ、うん」
「ヘチャンとドラマ見る約束してるので、その後で良いですか？」
「うん、大丈夫」
ヌナ早くと手を引っ張られてAは前の車に乗って、俺たちは後ろに乗る。ジェヒョンと俺と、後からジョンウが乗って来て、ドアが閉まる。
「ヒョン！頑張ってね」
『ど、どうしたの急に、何があったの』
「さっきね、ジェヒョニヒョンがAを助けたんだけど」
ジョンウが話してくれたことを耳に入れながら、なんだか前よりも自信を無くしたジェヒョンを見る。大丈夫？と聞けば頷くけど、これから好きだと伝える人間にしては、あまりにも顔が晴れていないから。
『自信無い？』
「無いよ、だってAは多分、」
『それでも、そんな顔で伝えちゃダメだよ』
「そうだよヒョン！勝負に出る前に負けてどうするの」
99パーセント、Aは首を縦に降らないだろう。本人たちの問題と言えばそれまでだけど、分かってしまう。Aと一緒にいる分、俺たちに対してAがどう接して、何を思っているか。
1人が嫌いなのに、接触するゲームでは率先して司会になる。カメラの前じゃオッパとも段々と呼ばなくなった。昔より自由になったとしても、会社がやんわりと縛り付けているAを、俺たちは完全には手を取れない。いくら寂しそうな顔をしていても、テヨンさんと呼ばれて、勝手に距離を感じていても。でも、それでも。
『Aが俺たちのこと、ジェヒョンのことが嫌いな訳無いってこと、それは分かるでしょ？』
「うん、分かるよ」
『これが成功するかしないかじゃなくて、思ってることを伝えてみたら？』
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yom(プロフ) - まやにゃむさん» ペーパームーンからずっと読んで頂きありがとうございます！🥲💖これから話が進むので楽しみにしていてください🫶🏻 (2022年7月12日 22時) (
レス) id: 0ce65e6476 (このIDを非表示/違反報告)
まやにゃむ - ペーパームーンからファンで読んでます！推しのジェと主人公ちゃんのこの後とってもたのしみです💖応援してます💖 (2022年7月12日 19時) (レス) id: 5e67e2a30a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：yom | 作成日時：2022年6月22日 18時
