゙ ページ31
「そろそろお開きかな」
すっかり暗くなった外を眺めて、ふうりさんが呟く。烏の鳴き声すら聞こえてこない、真っ暗な闇。
「えー。もうちょっと遊びたかったんだけどなあ」
「すいれん食べてばっかりだったじゃん」
「減らず口ばっかり叩くねえ君は」
すいれんさんが大げさに肩を落とす。
「まあ晴れて灯色ちゃんもうちの正式な団員…部員?として加入したんだし、学校は違えどちょくちょく会えるよ」
「そうですね……くっ……」
封馬さんがフォローしてくれた。それより肩でグッジョブしてる師匠がかわいいんですけど。
ふと、すいれんさんがあっと声をあげた。
「そうだそうだ!あのね灯色ちゃん学校といえばね、今度ねわたしとふうりちゃん灯色ちゃんの学校に」
「よし強制終了」
「いたあっ!」
何かを嬉しそうに私に報告しようとするすいれんさんに、数秒も経たない内に本日何回目かも分からない拳骨がかまされた。やっぱり拳の主はふうりさん。
「すいれん、お前の口と頭は直結してるのか?いっそ口に栓はめておく?」
「ふぐぐ」
「断る」
「え、すいれんさん今なんて言ったの!?」
恐らく能力を使った常人に理解できない会話が繰り広げられているのだろうけど。ふぐぐで分かるもんなのか。
「『口押さえてる手離してなう』だって」
「ふぐ」
「ごめんすいれんさんもうそれ魚のふぐにしか聞こえない」
しばらくふぐふぐぐと説得して、やっとこさ離してもらえたすいれんさん。
ところであの言いかけた話が気になる。
「そういえば、何の話だったの?」
「あ、えーっとね、……やっぱりふうりちゃんが睨んでるので、言いません」
冷や汗をかきながら、ちらっと後ろを見やるすいれんさん。目線の先には般若みたいなふうりさんが。言ったら視線に射殺されそうだ。
「でも近い内に分かるからね!お楽しみにしててねー」
「う、うん」
結局曖昧にされて、前と同様ふうりさんにさっさと外に放り出された。寒い!
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ひすい(プロフ) - tubinさん» わわ、嬉しいお言葉がたくさん!ありがとうございます。雪氏の挿絵も相まってキャラの可愛さが伝わっていれば幸いです…。モチベがあがるー!早めに更新できるように努力します(`∀´*)/ (2021年8月28日 0時) (レス) id: bcd955ca5c (このIDを非表示/違反報告)
tubin - ひすいさん» すごくおもしろかったです!! 無中になって読んでました!! 続きがすごく楽しみです!! 応援してます!! これからもがんばってください!! (2021年8月27日 10時) (レス) id: 73a03e30c5 (このIDを非表示/違反報告)
颯貴(プロフ) - 秘封活動録………秘封活動倶楽部を思い出した……wwそれはさておき面白かったです! (2021年1月27日 14時) (レス) id: 877859fa3c (このIDを非表示/違反報告)
ひすい(プロフ) - 梨李愛さん» な、何かが違う…。でもありがとうございます、梅酒呑みます未成年ですけど!!! (2020年11月24日 18時) (レス) id: 13e26514b2 (このIDを非表示/違反報告)
75。(プロフ) - 梨李愛さん» 梨李愛さんだ!(歓喜)推しの敵の弱点を頂きましたありがとうございます^^ ?「75と仲間になる確率が上がった!」 (2020年11月24日 17時) (レス) id: 262b134c7c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ひすい&雪。 x他1人 | 作成日時:2020年10月26日 21時