【銀魂】夢は、青い薔薇のようだ

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『A！ 花火しようっス！』




夕食後、部屋でまたちゃんと買いに行った本を読んでいると、彼女が襖を開け放つのと同時にそう言った。

手には沢山の手持ち花火を抱えており、「行こう行こう」と私を誘う。



薄暗い庭先へ出てみれば、そこには晋助さんや万斉さんに武市さんも既に縁側で座っていた。またちゃんはどれからやろうか、なんて楽しそうに考えており、私はそれを見ながら彼の前に立つ。




『晋助さんも花火ですか？』

『まァな』



くくくと笑い、私に「早くやってこい」と言うように顎で促す。またちゃんの傍でしゃがめば、これは七色に光るんだ……とひとつひとつ教えてくれた。


そうして一緒に選び、私たちは勢い良く出るらしい花火に決める。蝋燭から火を貰って着くのを待っていると、それは本当に勢い良く火花を吹き出してしまう。




『やばいっスね！』

『うん、すごい！』




飛び散る火花に驚いてビビってしまう私を彼女はクスクスと笑い、頬を膨らませればまたちゃんは「ごめんっス」と目を擦る。

私もつられて笑い涙が目に染みて、更に煙により余計に涙が滲む。楽しいと、心の底から感じた。




『……ありがとう』


『ん？ 何か言ったっスか？』

『ううん。あ、次なにやろっか？』




消えた花火をバケツの中に入れ、彼女と額を合わせるくらいくっ付いて選んだ。

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