子供扱い。1 騰(リク) ページ18
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「あ、あの騰さん！私…騰さんのこと…、」
「私もAの事は好きだ」
「え、」
勇気を出して騰さんに告白しようとした私は、騰さんの言葉に嘘でしょと呟く。
今…私のこと好きって…。
「お前が私を兄として慕ってくれるように、私もAの事は年の離れた妹のような存在だと思っている」
「妹…ですか…？」
「ああ。そうではないのか？」
「あ、そ、そうです！私も騰さんの事は兄のように…慕って…。」
ぎゅっと握りしめた拳。いつも側にいて私の面倒を見てくれて、優しくて面白くて、でも無表情だから何を考えているのかわからない時もあるけど。騰さんの側は心地よくて。
それが恋だと気づいた時には、フラれていたなんて。
好きの二文字も伝えないまま、恋が終わってしまった。
「どうかしたのか？」
「い、いえ…、」
「では、なぜ泣きそうな顔をしている？」
「それは…。」
騰さんのせいじゃないのに…。
胸が痛んで泣かないようにしている私の頭に、ぽんぽんと温かく大きな手が乗せられた。
今そんな事させると…。
「騰、大事な私の娘を泣かせるとは…。それにしても貴方も罪な男ですねェ」
「ハ！殿の言うように、私は罪な男かもしれません」
「……自覚してるようですねェ。わかっているなら、あまりAを泣かさないで欲しいものです」
私にはわからない父上と騰さんの会話。
ただ一つわかる事があるとするなら、騰さんにとって私は恋愛の対象にもなっていないってこと。
「Aもうそろそろ寝る時間ですよ。支度したらいつものように私の部屋に来てください」
「……はい」
私の腰に手を添え歩き出そうとする父上の背に「待って下さい」と騰さんの声。
「なんですかァ？」
「殿、Aも年頃の娘です。いくら娘と言えども男女が共に同じ寝台で眠りにつくのは…、」
「何を言い出すかと思えば、そんなことですか。別にAは気にしていないようですよォ。気にしているのは騰の方ではないのですか？」
「私は別に…。」
「騰にとってAは"妹"のような存在でしたねェ。恋人関係でもない貴方が心配することでもないでしょう。仮に間違いが起きたとしてAを抱くことがあったとしても」
まだ何か言いたそうな騰さんをその場に残し、私と父上は自室へと歩き出した。
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まどか - 本編のほうのパスワードを教えてください。 (2022年8月3日 18時) (
レス) id: 424ebb80af (このIDを非表示/違反報告)
ニャンコ(プロフ) - 唯一無二の貴方２がみたいのでパスワードを教えて下さい。 (2022年7月30日 19時) (レス) id: 42086511e3 (このIDを非表示/違反報告)
bluemoon(プロフ) - あおさん» リクエストありがとうございます。那貴は今まで書いたことないキャラです。大人な雰囲気があって格好いいですよね。余り感情を表に出さないキャラだと思いますが、主人公と二人きりだとデレてくれたら…そのギャップに萌えそうです笑。番外編で待ってくださいね！ (2020年3月5日 20時) (レス) id: 4f57fd01cd (このIDを非表示/違反報告)
あお(プロフ) - 初めまして、コメント失礼いたします。遅ればせながらbluemoon様の作品を楽しみに日々生活させて頂いております！リクエストさせてください！大好きな那貴のお話書いていただけたらな、、と思っております！是非お時間あればお願いしたいです^_^ (2020年3月5日 1時) (レス) id: 78f704a63d (このIDを非表示/違反報告)
bluemoon(プロフ) - とりけらとぷすさん» 私も輪虎は書いていて楽しいキャラでもあります。無邪気で子供みたいな性格が可愛いなと想像しながら、毎回書かせていただきました。リクエストありがとうございます！番外編2の方でお話しを書きたいと思います。待っていてくださると嬉しいです(^-^) (2020年2月19日 21時) (レス) id: 4f57fd01cd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：bluemoon
| 作成日時：2019年7月20日 9時
