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143.大事なのは互いの気持ち。 ページ45

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「父上…私が勝手に家を出たこと…その怒っていますか?」

「ええ、怒っています」


やっぱり…。

桓騎将軍の元から屋敷に戻ってくる道中も、屋敷に戻ってきても父上は必要なこと以外は会話をしてくれない。私一人の為に大軍を率いて、事の次第によっては本当に戦を仕掛けるつもりだったんじゃ…。

騰さんや他の副官の皆は無事でよかったと、私の帰りを喜んでくれたのに。


「私の居場所どうしてわかったんですか?」

「年の功とも言うんですか。私には色々な人脈があるんですよ。それと…王の元へと直接行きましたねェ」

「政に会いに…?」


私の声色が変わった事に、背を向けて寝ていた父上がこちらへと体を向けた。

動揺しているのを悟られないよう、上手く取り繕うとする私の目をじっと父上が見つめる。


「A、私に隠している事がありますね?」

「隠しごとなんて、何も…。」

「ンフ。私が何も知らないと思っていますか?それとも、私に嘘を隠し通せる自信があると?」


父上が何を言いたいのか。

きっと、私と政に起こったあの事を尋ねているのだろう。無理矢理とはいえ、政と私が体を重ねたのは事実。

どんな理由があれ、父上を不快な気分にしたことは間違いない。


「別にAを責めている訳ではないんです。謝罪の言葉を聞きたい訳でもありません。力づくで強制され、抗う事ができなかったと私は思っています。大事なのは…そこに気持ちがあるかどうかです。体を繋げても、心が満たされなければ空しいだけですからねェ」

「父上…。」

「離れていたからこそ分かる事もあるんですね。私にとって貴女が、Aがどれほど大きな存在なのか。こんなにも心乱れて必死になったのは…久しぶりです」

「久しぶり……?父上にも好きな人がいたんですか?」

「私を幾つだと思っているんです。人生経験はこれでも豊富な方なんです」


私の頬を優しく撫でてくれる父上。

触れられて嬉しいはずなのに…。
触れて欲しいと思っていたのに…。

父上の口から女性の言葉を聞くのは…。


「可愛いらしい頬を膨らませて、もしかして嫉妬ですかァ?」


ツンツンと指先で頬をつついてくる父上に、止めて下さいとまた頬を膨らます。


「彼女は素直な子でしたが、貴女は少々頑固者のようですね」

「頑固者で悪いですか…。私とその女性を比べないで下さい…っ」


何も知れない私は、父上に好かれている女性に嫉妬した。

この時の出来事を後悔する日は、そう遠くない。

移行前に。→←142.愛されている証拠。



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bluemoon(プロフ) - うーちゃんさん» 今晩は。只今編集作業をしている最中で、終わり次第パスワードを外させて頂きます。ご迷惑をおかけ致しますがお待ち頂けますようお願い致します。メッセージありがとうございますね。 (2022年6月15日 20時) (レス) id: 4f57fd01cd (このIDを非表示/違反報告)
うーちゃん(プロフ) - こんにちは☺︎ 4から見たいのですがパスワードがかかっており見れません(>_<) 教えていただけませんか?すごく面白くて一気読みしてしまいました! (2022年6月15日 6時) (レス) id: ff65ffef2e (このIDを非表示/違反報告)
bluemoon(プロフ) - おはようございます。体調だいぶ良くなりました。お気遣いありがとうございます。書きたい衝動になっているので、自分のペースで更新していきたいと思います。コメントありがとうございました(*^^*) (2019年8月17日 10時) (レス) id: 4f57fd01cd (このIDを非表示/違反報告)
Mimina(プロフ) - こんばんわ!体調大丈夫ですか?心配です。元気なったらまた素敵なお話楽しみにしています!ゆっくり休んでくださいね! (2019年8月17日 0時) (レス) id: 4c3be01646 (このIDを非表示/違反報告)
bluemoon(プロフ) - Miminaさん» 返信遅くなってごめんなさい。ちょっと体調を崩してしまって、申し訳ありません。何回も読んでいただいてありがとうございます!更新頑張らないとですね。ありがとうございました。 (2019年7月31日 5時) (レス) id: 4f57fd01cd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:bluemoon | 作成日時:2019年6月9日 7時

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