5日目 ページ40
左馬刻さんの訪問は、いつもより遅かった。
インターフォンが鳴ったのは夕方の5時を回った頃で、もう慣れつつあるがなんの説明もなく車に乗せられて、どこかへ向かう。
だが、今回は少し不安になった。
どんどん都心から離れ、人も車も減り、やがて足場の悪い山道を進み始めたからだ。
「左馬刻さん、これってどこに向かってるんですか……?」
ガタガタと揺れる車内で左馬刻さんにそう尋ねるも、
「ナイショだ」
サラッと答えになっていない言葉を返されてしまう。
___"ナイショ"という言い方から察するに、昨日のこと、ちょっと根に持ってるな。
左馬刻さんは、一郎くんと私が知り合いだったことがそれなりに気に食わなかったらしく、昨日は自分から出会った経緯を聞いておきながら、不機嫌になっていた。
それを思い出した瞬間、私はハッと息を呑んだ。
私、まさか、捨てられる?
山奥で動けない状態にされて、餓死するまで放置…………。
自分でもアホな妄想だと思うが、左馬刻さんなら有り得る。
変な汗が出てきて、左馬刻さんの顔がまともに見れない。
「…………おい」
「ひぇ!???」
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矢野いと(プロフ) - 百面相さん» こちらこそコメントして頂きありがとうございます。とても力になります!完結まであと少し、お付き合い頂けると嬉しいです。よろしくお願いします! (2019年5月20日 17時) (レス) id: 44c4b06050 (このIDを非表示/違反報告)
百面相(プロフ) - ストーリー物で唯一楽しみにしている作品です!ニヤニヤしながら見させて頂いています…。素晴らしい作品を有難うございます! (2019年5月18日 22時) (レス) id: 5fbb166415 (このIDを非表示/違反報告)
矢野いと(プロフ) - ぱぴぷぺっぽー!さん» そう言ってもらえると嬉しいです。頑張ります! (2019年4月28日 9時) (レス) id: 44c4b06050 (このIDを非表示/違反報告)
ぱぴぷぺっぽー! - おぁぁぁあ!!!!!凄い好み!この小説!!!更新頑張ってぇぇ!! (2019年4月24日 19時) (レス) id: 73667381e3 (このIDを非表示/違反報告)
矢野いと(プロフ) - すずさん» ありがとうございます!励みになります(^-^) (2019年4月20日 19時) (レス) id: 44c4b06050 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:矢野いと | 作成日時:2019年4月9日 12時