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正午を知らせる鐘に
みんな一斉にデスクを立つ
香織「私、今日ランチ外だけど。」
『あぁ〜、きりのいいとこまでやっちゃう。』
香織「熱心だねぇ〜じゃ、いってきます。」
午後に持ち越せばいいのに
こうやっていつも昼休みを無駄にする
早くやらなきゃ。
カタカタとキーボードを打ち画面と向き合う
「またかよ。」
頭から降ってくる優しい声
.
『…優太。』
優太「頑張りすぎ。」
そういってデスクに置かれるビニール袋
『ん？』
優太「下で香織ちゃんと会ったんだよ。
A今日昼飯ないって言ってたからさ。」
ビニール袋の中には
ハムサンドイッチとカフェオレ
『ありがとう、優太。』
優太「俺も今日コンビニ飯だからさ。
ここで食っちゃおっかな〜。」
香織のデスクの椅子を引いて
ドカッっと座り込む優太
優太「なぁ、知ってる？
意外とコンビニの蕎麦ってうめぇんだぞ。」
一生懸命に蕎麦をすする横顔が
いつになく可愛くて思わず頬が緩む
優太「あ、今バカにしただろ。」
『ううん、してない。』
優太「いや、絶対ガキくさいって思ったな。」
『思ってない、って。』
こういう、何でもないことで笑い合えることとか
この歳には見合わないほどの無邪気な笑顔とか
かと思えば仕事は人並み以上にできる優秀な人で
真っ直ぐで一生懸命で真面目で
周りからも愛される尊敬できる人
優太「あ、俺調べたんだけどさ。
ここ、どう？夜景が綺麗らしい。」
クルッと私の目の前で反転する優太の携帯画面
夜景が綺麗でも綺麗じゃなくても
高級でも高級じゃなくても
例えばホテルの最上階でも駅前の居酒屋でも
私の言葉は決まっている
.
『うん、いいね。』
そう言ってニコッと微笑めば
彼も満足そうに口を紡いで穏やかな顔になる
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多分もうすぐ一年
この人と、優太と付き合って一年が経つ
可愛くて無邪気で
それでいて誰よりも大人で
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永遠に私の手の届かない人
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みなさんこんにちは、海羅です。
ブルーモーメントを読んでいただきありがとうございます。
登場人物
神宮寺勇太くん
岸優太くん
そしてもう一人登場します。
どうぞお付き合いください。
是非評価やコメントの方お願い致します。
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ららちゃん(プロフ) - rainbow roseからこちらも読みました！こちらの作品もまだ序盤ですがもうおもしろい、見入ってしまう作品です！私、海羅さんの考える物語、作品が個人的に大好きなのだと思います！なので更新されるの楽しみに待っています！ (2018年7月16日 16時) (
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作者名：海羅
| 作成日時：2017年8月4日 5時
