M ページ22
屋上は今日の文化祭の為に簡易のライトが大量に置いてあった。
そんなところの中心に立たされた。
彼女が何をしたいのか。
俺には１つもわからなかった。
代わりに察したのは、彼女の好意が狂気に変わっていることだった。
松木：そこから動かないで。
そんなこと言われても。
そう言い返そうと思った時だった。
大きな音を立ててその簡易のライト全てが明るくそこを照らした。
眩しくて目なんか開けられそうもない。
ただただ縮こまって身を捩るだけだった。
そうこうしているうちに校庭では生徒がざわめいて俺の方を見ていることがわかった。
その瞬間、目に涙が溜まった。
嶺亜と一緒にいて忘れていたけど、俺は元々人の前に立つことが本当に苦手で、抵抗できない状況でこの場に居なければいけないことがとにかく苦痛だった。
騒めく校庭で嶺亜の姿を探す。
中村：瑞稀！！
やっと見つけた嶺亜は困惑の表情でこちらを見つめていた。
その瞬間、涙が頬を濡らした。
心細さと安心感が一気に襲ってきたからだろう。
井上：嶺亜、、、
呟いた言葉は首元の冷たい感触で消える。
井上：っ、、、
さっきの彼女が小型のナイフを突きつけてきたのだ。
これで本当に彼女が何をしたいのかわからなくなった。
俺のことを好きだと言っておきながら俺にナイフを突きつけると言うのは何を示しているのだろうか。
それでも怖いのは変わらないから下の方に視線を向けると嶺亜がナイフに気づいたのか怒りの表情でこちらを睨んでいた。
まるで彼女の動向を探るように。
それを見ていると少し落ち着いてきて、隙を見て逃げだそうとした時だった。
松木：ねぇ、今から2択で選んでもらう。
井上：え、？
彼女がとんでもないことを言い出したのは。
続く
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森の向かい風 - お話大好きで読ませてもらってます!!続きが気になります。更新頑張ってください!! (2021年11月8日 22時) (
レス) @page22 id: 500150795e (このIDを非表示/違反報告)
みみ - お話楽しく拝見させていただいております！更新頑張ってください！！ (2020年11月5日 0時) (レス) id: f49bba5d33 (このIDを非表示/違反報告)
あおいろ(プロフ) - セイナさん» 更新サボっていてすみませんでした！そう言っていただけて嬉しいです！これからもよろしくお願いします！ (2020年8月16日 18時) (レス) id: 7095de8d74 (このIDを非表示/違反報告)
セイナ(プロフ) - 始めまして、この話し面白いです！更新頑張ってください！ (2020年7月26日 18時) (レス) id: 8317e2a2c1 (このIDを非表示/違反報告)
あおいろ(プロフ) - マロさん» そう言って頂けて嬉しいです。ありがとうございます！ (2020年6月23日 7時) (レス) id: 7095de8d74 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あおいろ x他1人 | 作成日時：2020年6月2日 17時
