どうなったって構わない ページ16
「…俺はたまには大ちゃんに本能のままむしゃぶりつかれたりしてみたいよ?」
「…エッ?」
俺が我慢の悟りを開こうとしてる中、いのちゃんはポツリと言った。
想像もしない言葉をかけられて思わず振り向いてしまう。
「大ちゃんぜってー賢者じゃないだろ」
「な、なんで?」
なんで、なんでなんでいのちゃんに勘づかれてんの?
「だって、賢者にしてはいつも後処理スマートだし、ぜんぜんシャワー行かねぇし、変だなって思ってたんだよね、」
「…それが?」
「それでさ、こないだすぐ寝たフリしてみたの。そしたら、ソッコーで俺の寝顔見にきた挙句、ほっぺにチューなんてされてさ」
うっそ、あの時起きてたの?めちゃくちゃ恥ずかしいんだけど…背中から変な汗が止まらない。
「俺、溺愛されてんじゃんってニヤけそうになるの堪えんのに必死だったよ。」
ふふって笑ういのちゃんと、動揺を隠しきれない俺。
いのちゃんはそんな俺を見て余計笑った。
だけどさ、といのちゃんは続ける。
「大ちゃんがわざと賢者ぶる理由がわかんなくて。」
「お、おう」
「なんか俺に言えないプライドでもあんのかなって気にしないようにしてたんだけど、杞憂だった。」
"大ちゃんは俺のことが欲しくて、だけど俺のことを大切にしてくれてんだよね?"
…そうだよって言う代わりに頭を撫でてキスをした。
だってここまで言っておきながら違ったらどうしようって不安そうな顔があまりにも可愛かったから。
ふにふに、柔らかい唇を堪能していると、いのちゃんの手が控えめに俺の胸板を押した。
「…ん、っ、ふぁ…、ちょ、ストップ」
仕方なく唇を離すと上気した頬と上がる息が色っぽく俺を誘う。
「…めちゃくちゃにしてもいいんでしょ?」
「そ、そうとは言ってな…」
「自分から誘っといてお預けはないんじゃない?」
「ちが、ちょっ、まっ…」
「だめ、待てない。」
…結局そのまま朝までコースになって。
こんなこと初めてだから嬉しいような恥ずかしいような。
かなり無理させたってのに、眠るいのちゃんの顔は嬉しそうだった。
いのちゃんの前ではカッコつけたいし、いのちゃんに引かれるくらいなら我慢するし。
そう思ってたけど、ありのままの俺でワガママ言ったっていいのかな?
いつもいのちゃんのワガママばっか聞いてるし。
たまにはいいよね?
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サクッと読める1話完結がテーマなのに最近1話じゃ文字数足りません。トホホ
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作者名:ららりる | 作成日時:2020年10月4日 21時