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「あれ、とうりょーう!ずっといなくて心配した!どこ行ってたの?」

「漆花ー!ただいまっ」

「おかえり!」


市街地であの二人は、わりとすぐ見つかった。あたしを見るやいなや手を振ってくれる可愛い妹分に、走っていた勢いのままに抱きつく。


「頭領、どこ行ってたんすか」

「んー、ちょっとね」

「え、気になる!教えてー」

「いやいや、ただの野暮用だってば」


別に隠す理由もないのだが、ばれたらちょっとめんどくさそう。夜鬼は怪訝そうに見てくるし、漆花はきらきらした目で見てくるし、もう疲れる。


「それより二人とも、好きなもん買えた?そろそろ帰ろうと思うんだけどさ」

「えっ!ぼくらは買えたけど、頭領はきたばっかだよ?」

「そうですよ。頭領もたまには好きに買い物したらどうですか」

「いやお前らのせいなんだけどね、好きに買い物できないの。大丈夫だよ、へんな気遣わなくて。今日は満月だから月見酒すんの。用意とかあるし、早く帰ろ」


今宵の春の満月は一度しかないよ、と付け足すと、やっと納得してくれた。

春は春でも、三月と四月じゃ見える月は全然違う。五月は立夏だし。どんなものでも在るときに楽しんどいて損はない、ゆらりと流されながら生きるのが鬼道楽だと告げると、流石と返される。いやそんな深い意味ないのですが…適当に言っただけの言い訳なのですが…

深い意味といえば、あたしの名前。


「そうだ二人とも、今度からあたしのことは紅と呼びなね」

「こう?どういう字書くの」

「くれないとかべにとか、赤って意味のこう」

「いつの間にんなもん決めたんですか」

「んなもんとか言うな。いいか、この名前にはなー…」


ほにゃほにゃほにゃと由来を説明。

「っていう素敵な素敵な意味が込められているんだよ!いいな?」

「本当にいい名前だねー。今まで紅に名前がなかったのも不思議だけど」

「ちなみに、俺らの名前にはどんな由来があるんです?」


えっ、と表情が固まる。またもや、次は夜鬼まで、きらきらとした眼差しで見つめてくる。

そもそもこの名前をつけたのは桜ちゃんであって、あたしじゃない。


「ね、ぼくは?」

「漆花は……その、ノリ?」

「え」

「んで、夜鬼は…夜に拾ったから」


ああ、視線が超痛い。改めてあたし、適当にしか名前考えてなかったなあと実感。


「でもぼくこの名前気に入ってるから、許してあげる」

「俺も」

「え、まじ?ありがと…」

「その代わりあれ買って」

「………」

夢見草→←鬼



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作者名:ひすい | 作成日時:2020年12月1日 18時

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