初めて恋をした日に読む話 (ページ2)

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１話ページ2

「なまえ」

そう呼ばれて私は後ろを振り向く

そこにはピンク頭で幼なじみの由利匡平

『匡平おはよ』

家が隣同士で昔から仲のいい匡平とは通っている高校は違うけど一緒に登校している

ピンクの頭でちょっと近寄りがたいけど友達思いで優しくてかっこいい

「それ、何聴いてんの？」

匡平はさっき外した私のイヤホンをとって自分の耳にあてる

「なにこれ、なに喋ってるか全然わかんねぇ」

『英語のリスニングだよ』

私の家は医者のお父さんと教師のお母さんで小さい頃から勉強ばかりをやらされてきた

あなたは東大にいくのよ

そう言い聞かされて育ってきた

別に勉強が嫌いな訳ではなかったが、やらされてる感がすごい嫌だった

「ちょっとー！匡ちゃんとなまえがいちゃついてるーーー！」

そういって近づいてくるのはマイヤンと呼ばれる匡平と同じ高校に通う友達

匡平と仲がいいから自然とマイヤン達とも仲良くなった

「いちゃついてねーよ」

そういって匡平はマイヤン達の所にいく

「じゃあななまえ」

『ちゃんとサボらないで学校いくんだよー！』

あ、なんか親みたいなこと言っちゃった

匡平はバイクの後ろにのってヘルメットを被ると私の方を振り向き無邪気な顔で舌をだした

『ふふっ』

舌を出すのは匡平の癖で機嫌がいいときによくする

「さーて、私も行くかぁ」

勉強ばっかのつまらない学校に