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EPISODE7-26 吃驚トゥルース! ページ9

No side

「やあ、お話中失礼するよ、ムシュー・好奇心。ムシュー・クロコダイル」

リリアとセベクが話していると、ヴィルとルークが話しかけてきた。

「今宵は『リリア・ヴァンルージュ お別れ会』にお招きいただきありがとう」
「ふたりとも、よくぞきてくれた。さすがは美しき女王の信奉者ポムフィオーレ。現れただけで場が一層華やかになるわい」

対照的な美しさを持つ2人の登場に率直な感想を述べたリリアに、ヴィルは真剣な眼差しで言った。

「――リリア、単刀直入に言うわ。どうにもならないの?」
「どうにも、とは?」
「アンタが魔法の力を失い、この学園を去ることについて」

リリアの疑問に答えるように、ヴィルは言った。

「マレウスは冥府で魔力を使い果たしシワシワになったアタシを、自分の魔力を分け与えてくれた。おかげでアタシは今、元通りの生活が送れてる。リリアにも、同じように魔力を分け与えることはできないの?」
「マレウスも言っておったじゃろう。『時を戻すことはできない』と。わしが魔力を失ったのは、ヴィルのように外的要因によるものではない」
「どういうこと?」
「わしはただ、老いただけじゃ」
「老いた……って。アンタ、アタシたちと同じ18歳じゃ……?」
「わしはもうじき、700歳になる」

さらっと聞かされたリリアの年齢。
数秒固まった後、2人は悲鳴を上げた。

「「ななひゃくさい〜〜〜〜!?」」
「おい、声が大きいぞ!!人間!!!リリア様は長命な妖精族であらせられる。なにを驚くことがあるというのだ」
「だ、だって……今までずっと同い年だと思って接してきたのよ。急に700歳なんて言われたら、誰だって驚くに決まってるでしょう!」
「なんということだ、ムシュー・好奇心。常々キミは18歳らしからぬ達観した物言いをすると思っていたけれど……まさかそれほど人生の大先輩だったとは」

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ブロッサム(プロフ) - 誤字報告ありがとうございます! (6月1日 14時) (レス) id: b52f0561ce (このIDを非表示/違反報告)
ミア - 訂正があります。42ページの【森】が【盛り】になっていました。 (6月1日 13時) (レス) @page42 id: 7e57969e52 (このIDを非表示/違反報告)
ブロッサム(プロフ) - ああ、確かに似てますね! (5月29日 16時) (レス) id: b52f0561ce (このIDを非表示/違反報告)
ミア - 来ました!更新!メインストーリーを読んでいると、鬼滅の刃無限列車編みたいだなぁと思いました。 (5月29日 14時) (レス) @page35 id: 7e57969e52 (このIDを非表示/違反報告)
ブロッサム(プロフ) - 来ましたね!更新が再来週の月曜日になりますが、しばらくお待ちください。 (5月20日 16時) (レス) id: b52f0561ce (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ブロッサム | 作成日時:2023年3月11日 2時

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