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相変わらずの食い意地の汚さだと思った直後、突然グリムの身体が大きくなった。
「ふな〜〜っ!?なんだコレ!身体がでっかくなっちまったんだゾ〜〜!」
だけど、身体が大きくなったのは一瞬で、すぐに元のサイズに戻った。
「び、び、びっくりした!今のなんだったんだ?」
「さぁ……でも、あのくるみ割り器が殻しか食べない理由は、これかもしれないわね」
「オレ様、ビッグな男になりてぇとは思ってるけど、あんなにビッグになったらこの部屋から出られなくなっちまうとこだったんだゾ」
「一瞬でよかったわね」
「そうや魔法薬学の授業で……ハートの女王の国は体がデカくなったりチビになったりする魔法のキノコが生えてたって習ったっけ。でも魔法のくるみがあるなんて習ってねぇ!週明けクルーウェルに会ったら文句言ってやるんだゾ」
そう文句を言っていたグリムだが、部屋を調べていく内にいろんなものが出てきた。
「帽子と手袋が一緒に踊ってる!おもしれぇ魔法だな〜!手袋の他には、インクがかかって汚れたトランプと……コレ、マジカルペンか?」
「魔法石がついてない、ただの万年筆よ」
「でも、インクが切れてるみてーだ。あっちには踊るミュージックボックスに、ぴょんぴょん動く傘……他にも変なものがいっぱい!」
ヘンテコなものがたくさんある部屋。
そういえば……ミッキーがいっていたような……。
『ここには動くソファと、犬みたいなオットマン……くるみ割り器が乗ったテーブルがあるよ。どう?』
……そうだ、言っていた。
犬みたいなオットマンと、くるみ割り器が乗ったテーブルのことを!
「もしかして、ミッキーがいつもいる部屋?」
そう思い至った時、ぐにゃりと風景が歪んだ。
「ふなっ!なんだ!?へ、部屋がぐにゃぐにゃだ!突然どうしたてんだゾ〜〜!?うわわわ〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!」
「グリム!!」
部屋が歪んだせいで、部屋中をぐるぐる回るグリムを抱える。
その時、ちょうど歪みも止まった。
「い、今のはなんだったんだ?」
「それはわからないけど……」
グリムの問いかけに答えようとした時、
「……そこに、誰かいるの?」
聞き覚えのある声が、背後から聞こえてきた。
「!!誰かきたんだゾ!」
「この声って、まさか……!?」
「――――あっ、君は!!」
その声につられるように、私は後ろを振り返った。
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ブロッサム(プロフ) - 誤字報告ありがとうございます! (6月1日 14時) (レス) id: b52f0561ce (このIDを非表示/違反報告)
ミア - 訂正があります。42ページの【森】が【盛り】になっていました。 (6月1日 13時) (レス) @page42 id: 7e57969e52 (このIDを非表示/違反報告)
ブロッサム(プロフ) - ああ、確かに似てますね! (5月29日 16時) (レス) id: b52f0561ce (このIDを非表示/違反報告)
ミア - 来ました!更新!メインストーリーを読んでいると、鬼滅の刃無限列車編みたいだなぁと思いました。 (5月29日 14時) (レス) @page35 id: 7e57969e52 (このIDを非表示/違反報告)
ブロッサム(プロフ) - 来ましたね!更新が再来週の月曜日になりますが、しばらくお待ちください。 (5月20日 16時) (レス) id: b52f0561ce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ブロッサム | 作成日時:2023年3月11日 2時