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「そうそう。で、仕方ないから2人でセッションしてみたら……リリアちゃんが5弦ベースでゴリゴリのハードコアメタル引き始めてめっちゃ驚いたよ!」
「くふふ。わしのヘビーなサウンドとお主のポップさが融合し……唯一無二のサウンドが生まれたと思っておる。今でも芸能事務所からスカウトは来なかったのが不思議でならん。さらに翌年は、民族楽器を携えたカリムがリズム隊として加わり……」
「あはは!ぶっちゃけ初期はめっちゃ混沌としてたよね。でもすっごい楽しかった」

2人の口から語られる軽音部での思い出。
まるで泡沫のように浮かぶそれに、ケイトは悲しげな笑みを浮かべる。

「……リリアちゃん、2年半仲良くしてくれてありがとう。一緒に撮った写真、大事にする。ってわけで、最後に1枚!一緒に撮ろ!」
「「イェ〜〜〜イ!」」

ケイトのノリに合わせて、一緒に写真を撮るリリア。
さっき撮ったツーショット写真は、ケイトのマジカメに載せられる。

「#軽音部3年 #初代温和ボーイズ #BBF(ベストフレンドフォーエバー)……投稿完了っと!」

満足げにマジカメにアップし終えたケイトの横で、今度はリドルが前に出た。

「リリア先輩。改めて……寮対抗マジフト大会の際はご助力いただき、ありがとうございました。きっとボクたちだけで事態を収めることは難しかったでしょう」
「なにを言うかリドルよ。あれはお主らハーツラビュルの機転があってこそ、ディアソムニア寮生にも観客にも犠牲を出さずに済んだのじゃ。マレウスに変わり、改めて礼を言おう」
「ここからはボク個人の話になるのですが……ボクはシルバーやセベクとは同じ馬術部所属でして」

そう言って2人に視線をやると、共に無言のままリリアの傍から離れない。
やはり、彼らもリリアとは別れ難いのだろう。

「もちろん知っておるよ」
「彼らはいつも『今の自分たちがあるのはリリア先輩の指導のおかげ』と言っていました。機会があれば、ボクも一度先輩に馬術の指導を受けてみたいと考えていたのですが……非常に残念です」
「ははは!こやつらはいつも大袈裟なんじゃ。真に受けるでない。これからもシルバーやセベクと技を競い合ってやってくれ」
「もちろんです。リリア先輩、どうぞお元気で」
「くれぐれも、怪我や病気に気をつけてな」
「遠くに行っても元気でね!いつでもマジカメに連絡ちょうだい♪」
「ああ。お主らも、達者でな」

リドルたちの別れの言葉に、リリアは笑顔で受け入れるのだった。

EPISODE7-23 食欲オーネスト!→



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ブロッサム(プロフ) - 誤字報告ありがとうございます! (6月1日 14時) (レス) id: b52f0561ce (このIDを非表示/違反報告)
ミア - 訂正があります。42ページの【森】が【盛り】になっていました。 (6月1日 13時) (レス) @page42 id: 7e57969e52 (このIDを非表示/違反報告)
ブロッサム(プロフ) - ああ、確かに似てますね! (5月29日 16時) (レス) id: b52f0561ce (このIDを非表示/違反報告)
ミア - 来ました!更新!メインストーリーを読んでいると、鬼滅の刃無限列車編みたいだなぁと思いました。 (5月29日 14時) (レス) @page35 id: 7e57969e52 (このIDを非表示/違反報告)
ブロッサム(プロフ) - 来ましたね!更新が再来週の月曜日になりますが、しばらくお待ちください。 (5月20日 16時) (レス) id: b52f0561ce (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ブロッサム | 作成日時:2023年3月11日 2時

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