恋の覚悟 5 ページ9
ハル「…ツナさんのバカ」
ツナ「…」
ハル「スケベ、女たらし、あんぽんたん」
ツナ「…お前なぁ…」
ハル「ツナさん…」
ツナ「なんだよ」
ハル「……好きでした」
涙声になりながら、しゃくりあげながら、それでもちゃんと伝えました。
過去形にして、もう終わりますにしますって意味を込めて。
ツナ「…ありがとな。」
ツナさんはただそれだけ言って、ハルを見る。
ハルの涙を見て、最後まで胸の痛みを想いやろうとする。
女の意地が張って、それだけはさせまいと、ハルは下に置いていたカバンを顔を隠すように持ち上げた。
ハル「それでは！明日からはお友達ってことでお願いします！
ハルは目を冷やしてから帰るので、ツナさん先に帰ってくださいね」
ツナ「…1人で大丈夫なのか？」
ハル「ツナさんがいたらもっと泣いちゃいます」
ツナ「…気をつけて帰るんだぞ」
ハル「はい！ツナさんもお気をつけて！」
ハルの空元気な声にきっとツナさんは気づいてる。でも、ツナさんは少し考えてからゆっくりと背を向けてくれた。
遠ざかっていくスニーカーを、カバンで半分ほど埋まった視界で追い続けた。
そして、一度だけその足がこちらを向く。
ツナ「本当に嬉しかったからな！
お前なら可愛いからすぐ、俺よりいい男見つかるぞ！！…ハル、ありがとう」
それはツナさんなりの精一杯のエール。
ツナさんの足が見えなくなるまで、ハルはずっとその場に立ち尽くしていました。
・
獄寺「おい、そこの不審者」
ハル「不審者じゃないです…」
獄寺「頭からカバン被ってブランコ乗ってる奴はどっからどう見ても不審者だろ。オラ、取れ」
頭にかぶっていたカバンに手をかけられ、ハルは慌てて押さえようとする。
ハル「やっ、やめてください！どうせ獄寺さん、酷い顔だって笑って…」
獄寺「ほらよ」
あっさりカバンが取られたかと思うと、獄寺さんは目の前に缶ジュースを差し出す。
これで冷やせってことなんでしょうか。
ハルがそれを受け取ると、獄寺さんは隣のブランコに腰掛けました。
ハル「…バイトだったんじゃないんですか？」
獄寺「…行ってみたら、今日は人足りてるとよ。シフト調整ミスのお詫びにってジュースくれたんだよ」
獄寺さんのバイト先は、ここから数分で行き来できる距離じゃない。
だからわかる、これは嘘だって。
ハルのためにジュースを買ってくれたんだって。
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らっく(プロフ) - 今日もたくさんの評価ありがとうございました！更新増やさせていただきました〜 (2019年3月17日 21時) (
レス) id: b617ebd231 (このIDを非表示/違反報告)
らっく(プロフ) - ラスクさん» コメントありがとうございます！ついにコウちゃんの正体が見え隠れしてきましたね〜果たしてミルフィオーレに何が起こっているのか、こうちゃんの目的はなんなのか。続きをどうぞお楽しみに！ (2019年3月17日 20時) (レス) id: b617ebd231 (このIDを非表示/違反報告)
ラスク - こ、コウちゃん！？と口に出してしまいそう…それぐらい引き込まれました！続き楽しみにしてます (2019年3月17日 16時) (レス) id: e26ee02319 (このIDを非表示/違反報告)
らっく(プロフ) - 評価すごくうれしいです！ありがとうございます！お礼にたくさん更新しますので明日もお楽しみに！ (2019年3月16日 22時) (レス) id: b617ebd231 (このIDを非表示/違反報告)
らっく(プロフ) - さむらさん» ありがとうございます！ここから先は怒涛の展開ですのでお見逃しなく…ー (2019年3月16日 22時) (レス) id: b617ebd231 (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時：2019年3月15日 14時
