たった一つの愛を貴女に ページ50
コウside
コウ「あーあ、どうやら数人には嗅ぎつけられてしまっているようですね。」
双眼鏡で覗いていたツナ先輩たちの唇を読んで、『僕』は自分の正体がもうすぐ知られることを悟る。
コウ「まっ、作戦自体が稚拙だからしょうがないですよね。僕だって報酬がなければこんなしょーもない作戦参加しない。
リボーンたちを騙せるとは思ってませんし。」
それでもこれは【上】の命令。
一度乗ってしまったからにはやり遂げるしかない。
それに…ボンゴレにバレても私はどうだっていい。一度あの人とさえ闘うことができれば…
コウ「A様…」
うっとりとした表情でこの公園から消えた彼女を思い浮かべる。
"あの時"と変わらない真っ黒な炎。
やっぱり…貴女はそれを使ってこの世界に来ていたんですね。
たった1人で、『僕』を置き去りにして
コウ「フフッ…本当に、大っ嫌い」
双眼鏡をしまって、僕は自分の姿を確認する。
平に潰された胸に、黒いショートヘアのウィッグ。そして並中の男子制服。
全部が全部あの人とお揃い。
コウ「今度こそ、『僕』が殺してさしあげますからね。」
僕はビルの屋上から立ち上がると、そのまま近くにいた者に双眼鏡を手渡す。
コウ「A様はイタリアへ向かったわ。
すぐにジェット機を寄越しなさい。
僕も後を追う」
「しかし、今はボンゴレたちを追い…アルコバレーノの姫を追うべきでは？」
コウ「…」
余計な口出しをする男。
それにイラついた僕は、そのまま男の首を掴み…顔の周りを雨の炎で覆った。
「がぼっ！？ぐぶっぁっ」
コウ「うるさい。
アルコバレーノの姫なんてもうどうでもいい。
近くにいて確信した…やはり
別の何かが今は世界を支えているのよ。
そして、その秘密はきっとA様が握っている」
雨の炎を解除し、私は男に最後のチャンスを与えた。
コウ「もう一度言うわ。
A様を追う。ユニやボンゴレなど後回しよ」
「ぶはっ…は、はい…」
体を震わせた男は、歯の根が噛み合わないまま連絡を取り始める。
コウ(A様…やはり貴女は素晴らしいお方。特別で異端なたった一つの存在。)
彼女が公園でツナ先輩に見せた泣き顔を思い出し、『僕』はギリっと唇の端を噛む。
コウ「だからこそ、『僕』が貴女を壊します。
最高の舞台を用意して…ね」
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らっく(プロフ) - 今日もたくさんの評価ありがとうございました！更新増やさせていただきました〜 (2019年3月17日 21時) (
レス) id: b617ebd231 (このIDを非表示/違反報告)
らっく(プロフ) - ラスクさん» コメントありがとうございます！ついにコウちゃんの正体が見え隠れしてきましたね〜果たしてミルフィオーレに何が起こっているのか、こうちゃんの目的はなんなのか。続きをどうぞお楽しみに！ (2019年3月17日 20時) (レス) id: b617ebd231 (このIDを非表示/違反報告)
ラスク - こ、コウちゃん！？と口に出してしまいそう…それぐらい引き込まれました！続き楽しみにしてます (2019年3月17日 16時) (レス) id: e26ee02319 (このIDを非表示/違反報告)
らっく(プロフ) - 評価すごくうれしいです！ありがとうございます！お礼にたくさん更新しますので明日もお楽しみに！ (2019年3月16日 22時) (レス) id: b617ebd231 (このIDを非表示/違反報告)
らっく(プロフ) - さむらさん» ありがとうございます！ここから先は怒涛の展開ですのでお見逃しなく…ー (2019年3月16日 22時) (レス) id: b617ebd231 (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時：2019年3月15日 14時
