相対する情 9 ページ47
主人公side
貴「…オレのことは忘れてください。」
リボ「それがお前の選択でいいんだな。」
何も言えないツナに変わって、リボーンさんが私に尋ねる。
貴「もう戻れないとしても…オレには守りたいものがあります。」
白蘭の顔を思い浮べ、リングに黒い炎を込める。
貴「…最後に、コウちゃん。
彼女のことはどうか守ってあげてください。
完全に信用して良いかは分からないが…オレが消えれば『florist』は彼女を狙う可能性がある。」
淡々と報告をするように助言すると、後ろから私がワープすることに気づいたみんなが走ってくる。
山本「A！」
獄寺「行く気なのかよ、お前！」
クロ「A…行かないで…！」
拭いたばかりの涙が溢れそうで、この場所を失うのが悲しくて、私は一度だけ大きく瞬きをして前を向いた。
ツナ「…A！」
ツナが手を伸ばそうとする。
オレはその手を取ろうとはしない。
最後がこんな言い争いになったのは悲しいけど…きっと君なら立ち直れる。
私と会えなくてもちゃんと前へ進んだ君の姿を、私はどこかの未来でもう知っているから。
貴「…バイバイ、『親友』」
そう呟くのと一緒に、目の前に開いたワープホールに私は飛び込んだ。
閉じていく穴に、ツナが必死に手を伸ばそうとするのが見える。
…私は彼らではなく、白蘭たちの命を取った。
これは裏切りなんだろうか？
それとも、ユニちゃんたちを後回しにして私を救おうとしたツナの方が、裏切りなんだろうか？
私には分からない。
でもきっと…私もツナも間違ってない。
すぐに降りたったイタリアの、太陽が高く昇る森の中を移動しながら、私はまた一筋の涙をこぼした。
貴(…失恋では揺らがない、ね)
私とツナの関係は、恋愛感情が絡んでも変わらないと思ってた…思い込んでた。
けど、こういう場面が来ればアッサリと私たちは仲違いをして、理解もできず、それぞれの一方的な気持ちを押し通すことだけを考えて
最後は関係を壊すことでしか信念を貫けない。
恋愛なんてしなければ、私たちはもう少しだけ綺麗に追われたかもしれないのに。
貴「…無い物ねだりしてる場合じゃない、か」
オレはコンタクトをはめ、桔梗たちの炎を探し始める。
色んな情報を示してくれる機械の表示は、ほんの少しの間だけ、涙でボヤけて見えにくかった。
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らっく(プロフ) - 今日もたくさんの評価ありがとうございました！更新増やさせていただきました〜 (2019年3月17日 21時) (
レス) id: b617ebd231 (このIDを非表示/違反報告)
らっく(プロフ) - ラスクさん» コメントありがとうございます！ついにコウちゃんの正体が見え隠れしてきましたね〜果たしてミルフィオーレに何が起こっているのか、こうちゃんの目的はなんなのか。続きをどうぞお楽しみに！ (2019年3月17日 20時) (レス) id: b617ebd231 (このIDを非表示/違反報告)
ラスク - こ、コウちゃん！？と口に出してしまいそう…それぐらい引き込まれました！続き楽しみにしてます (2019年3月17日 16時) (レス) id: e26ee02319 (このIDを非表示/違反報告)
らっく(プロフ) - 評価すごくうれしいです！ありがとうございます！お礼にたくさん更新しますので明日もお楽しみに！ (2019年3月16日 22時) (レス) id: b617ebd231 (このIDを非表示/違反報告)
らっく(プロフ) - さむらさん» ありがとうございます！ここから先は怒涛の展開ですのでお見逃しなく…ー (2019年3月16日 22時) (レス) id: b617ebd231 (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時：2019年3月15日 14時
