奪い合い 1 ページ17
主人公side
・
貴「放課後はツナと一緒に黒曜に行って、その後雷の守護者に…って、オレ振り回しすぎ？」
2人きりになった屋上。
ご飯も食べ終えてからしばらくしたオレは、これからの予定を話しながら、己の急すぎるスケジュールに気づく。
コウ「いえ、A様の大切なお友達をご紹介してもらえてとっても嬉しいです。
皆さん素敵な方ですね。」
仲間が褒められたことに少し誇らしい気持ちになりながら、オレは彼女に笑顔を返す。
貴「ああ、皆…オレが得た大切な宝物なんだ。」
コウ「宝物…ですか」
貴「うん。何もなかった…何者でもなかったオレにいろんなものをくれた人たちだよ」
オレが昔のことを思い返しながらそう言うと、コウちゃんは一瞬その笑顔を消して
酷く冷たい瞳でこちらを見た。
コウ「…昔のままで良かったのに」
貴「え？」
コウちゃんが何かを呟いたそのとき、少し強い風が吹いて、オレにその声が届くことを阻む。
コウ「いえ、なんでもありません。」
いつもと同じ笑みを浮かべた彼女。
それにホッとしつつも、オレはなんとなく話題を変えたほうがいいと思った。
貴「そういや、オレたちって…昔どこかであったことある？」
コウ「え？体育祭以前にですか？」
貴「うん。
なんかさ、コウちゃんといると…ちょっと懐かしい気持ちになるんだ。
昔の知り合いに会ったときみたいな、そんな感じ。」
彼女には話していないが、オレは生きてきた世界が違うから昔の知り合いという知人はいない。
だから人と会って懐かしいなんて感覚ほとんど抱いたことがないのに…彼女だけは違った。
白蘭とは違う意味で…オレたちはどこかで繋がっているような気がしたんだ。
貴「も、もしかしてオレに告白とかしてくれたことある…？そういう子の顔は忘れないようにしてるんだけど、もしそうだったならごめん。」
前の世界での知り合いという線はあり得ない以上、この世界で知り合ったとなれば学校で見かけた可能性が高い。
廊下ですれ違った程度じゃ覚えてるわけない…とすれば、彼女は今まで告白してくれた人々の中の1人だったということだ。
コウ「…告白したことありますよ。」
貴「あ、やっぱり…」
コウ「それこそ『死ぬ気』で告白しました。
結果は、"僕"の大失敗でしたけど。」
一度変わった一人称に再度違和感を覚えながら彼女を見る。
彼女は懐かしむような視線でこちらを見た。
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らっく(プロフ) - 今日もたくさんの評価ありがとうございました！更新増やさせていただきました〜 (2019年3月17日 21時) (
レス) id: b617ebd231 (このIDを非表示/違反報告)
らっく(プロフ) - ラスクさん» コメントありがとうございます！ついにコウちゃんの正体が見え隠れしてきましたね〜果たしてミルフィオーレに何が起こっているのか、こうちゃんの目的はなんなのか。続きをどうぞお楽しみに！ (2019年3月17日 20時) (レス) id: b617ebd231 (このIDを非表示/違反報告)
ラスク - こ、コウちゃん！？と口に出してしまいそう…それぐらい引き込まれました！続き楽しみにしてます (2019年3月17日 16時) (レス) id: e26ee02319 (このIDを非表示/違反報告)
らっく(プロフ) - 評価すごくうれしいです！ありがとうございます！お礼にたくさん更新しますので明日もお楽しみに！ (2019年3月16日 22時) (レス) id: b617ebd231 (このIDを非表示/違反報告)
らっく(プロフ) - さむらさん» ありがとうございます！ここから先は怒涛の展開ですのでお見逃しなく…ー (2019年3月16日 22時) (レス) id: b617ebd231 (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時：2019年3月15日 14時
