【名探偵コナン】BloodyMary【黒の組織】

Code.46 "旧友" ページ47

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誰もいない道を歩く。
8月の終わり、まだ日差しはきつく、コンクリートの照り返しが堪える。

『...日傘持ってきてよかった』

1人呟き、少し減った花束を抱える。


松田

萩原


そして、


『来たよ、伊達』


黒い日傘の下で呟く。

『ほんと、日本はあっついなぁ。』

新聞紙でくるまれた菊の花を花瓶に指す。
花は綺麗に咲いていて、花びらは真っ白だった。

それに手を触れ、じっと見つめる。

『さっきね、松田と萩原に会ってきたの。同じように、菊の花を供えてね。』

花瓶から1本の白い菊を取り出す。

『零、頑張ってるよ。ほんとすごいんだよ、あの男は。伊達も褒めてあげてね。』

菊を空にむける。
青と白のコントラストが綺麗だ。

『また、すこしの間、会えなくなっちゃうんだ...』

後ろで足音がして、慌てて振りむく。

そこには、スーツを着た背の高い男の人と、綺麗な女の人がいた。

「...あの、どちら様ですか?」
『あ、えっと、彼とは友人で、』

すると、男の人はにっこりと笑った。

「へぇ、伊達さんのお友達ですか!」
『お友達というか、同僚というか...』
「同僚?もしかして、警察学校時代の...」
『えぇ、そうです。えっと、お二人は警視庁の?』

昔、居酒屋で酔っ払った伊達の話を思い出す。


"俺はほんと、いい後輩をもったよ..."


『あ.....あなた達が、伊達が言ってた...』
「生前はお世話になりました。あの、今は所属はどちらに?」

男の人が尋ねる。

『今は、地方の交番に勤務してます』
「そうなんですね」

手に握ったままになっていた1輪の菊を花瓶に戻す。

『じゃあ、私はここで』
「えぇ、ではまた、どこかで...」

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ｰｰｰｰｰ

佐「...あの人が」
高「え?」

花瓶に水を継ぎ足しながら、隣にいる彼に話しかける。

佐「有名だったのよ、私達の代じゃ。一個上に超絶美人の先輩がいるって」
高「あ、それ僕も聞いたことあります!」

高木くんが花瓶にバケツの水を入れながら言う。

高「成績優秀で、美人で、優しくて、情報処理能力が凄まじいとかいう...」
佐「そうそう。卒業してからすっかり噂は聞いてなかったけどね...でも、あの髪と爪の色、どう考えたって警察関係者じゃないわよね。」
高「確かに妙ですね...本当に彼女、警察官なんでしょうか?」
佐「さぁね。.....ほら高木くん!線香出して!」

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