Code.44 "シチュー" ページ45
?「お姉さんの"呼び名"は?」
...やっぱり。
この子は恐らく、組織の"時間に逆らう"薬で幼児化している。でも、実際にそんなことが有り得るなんて...信じられない。
『マリー、そう呼ばれてるわ』
すると、後ろから彼の名前らしきものを呼ぶ女の声が聞こえてくる。
?「あ、コナンくん、こんな所にいた!もう...すみません、どうかされましたか?」
『いえ、なにも』
焦った顔で彼が私を睨む。
ふふ、可愛い子...
『またね、"コナンくん"』
彼に貼り付けた笑顔で手を振る。
買い物再開だ。
味噌をカゴに入れ、考える。
もし彼が本当に幼児化しているのなら、一体何故そうなってしまったのか。それに、元の"彼"は誰なのか。
ベルモット
確かシェリーの薬には彼女が関わっていたはず
聞いてみるか...
ぼんやりと考えながら会計をすませ、夕陽で赤く染った道を歩く
生暖かい風が吹いて、髪を揺らす
これから、夏が終わり、秋が来て、冬が来るのか
冬まで、生きられるかな
『...ふふ、馬鹿なことを』
人気の少ない道を歩いていると、前から母親と娘らしい2人組が手を繋いで歩いてくる。
「お母さん、今日のご飯なぁに?」
「今日はりんかが大好きなオムレツにしよっか」
「わぁい、私、お母さんのオムレツ大好き!」
"お母さん、今日のご飯何?"
"今日はシチューよ、A好きでしょ?"
"うん、大好き!"
確かあの夜も、お母さん私の好きな物作ってくれたな
じわ、と目に涙が滲んできて、慌てて上をむく。
ほんと馬鹿だな、私
腰の拳銃に触れる。
『...帰ろう』
.
.
.
ベ「あらマリー、どうしたの?」
『あのね、少し聞きたいことがあって。ベルモット、確かバーボンと一緒にシェリーについて調べてるわよね?』
ベ「えぇ、そうだけど」
『実は今日、例の薬で幼児化しているかもしれない男の子を見つけたの。何か知ってるかな、と思って』
私がそういうと、彼女は急に黙り込んだ。
『ベルモット?』
ベ「...マリー、その男の子には手を出さないでくれないかしら」
いつもの飄々とした様子とは違う、少し厳しめの口調で彼女はそう言った。
『どうして?』
ベ「彼は私を助けてくれた大切な存在なの。お願い、マリー」
珍しい、ベルモットがそこまで言うなんて
『いいわよ、私は何もしない。』
ベ「ありがとう。このことは、」
『ジンには秘密、でしょ?』
ベ「えぇ」
『その代わり、』
『前に話してた、薔薇の拳銃を持っていた女優の話を、聞かせてくれる?』
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iwa(プロフ) - ひろみつくん救済したかった。話変わってしまいますが。でも、これからどんどん引き込まれてよんでいきます。 (2020年3月13日 13時) (レス) id: d46b647962 (このIDを非表示/違反報告)
ベス - エリザベス女王は本当は女王になる予定ではなかったんです。男の子が亡くなり、姉のメアリーも卵巣がんで子供は出来ず想像妊娠となったんですよね。ターンリー卿の暗殺も偽造で無実だったんです。調べてみるとまた違う形が見えてくるかもですよo( ^_^ )o (2019年6月26日 22時) (レス) id: e7c063a61b (このIDを非表示/違反報告)
はな(プロフ) - ベスさん» わぁ、すご...ほんと勉強になります!まだまだ知らないこといっぱいなので、私も調べてみようかな...(..) (2019年6月26日 18時) (レス) id: 476e83acac (このIDを非表示/違反報告)
ベス - 私、メアリー好きなんですよね…ちなみにエリザベスのお母さんのアン・ブーリンの妹もメアリー、エリザベスの異父姉もメアリーの名前ですね。愛され知らずのメアリーがどうしようもないフェリペを好きでその人の為に動いてしまう所も好きですね!♪♪ (2019年6月24日 21時) (レス) id: 137d2adbf4 (このIDを非表示/違反報告)
はな(プロフ) - ベスさん» 凄い、私もそこまで知りませんでした!そうみたいですね、勉強になりました!ありがとうございます〜( *˙˙*) (2019年6月24日 7時) (レス) id: 476e83acac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:はな | 作成日時:2019年6月12日 8時