友達兼わたしの赤香 ページ40
「A！お疲れ！ちょー目立ってたじゃん！やばいよ糸師凛！」
私が観戦席へ帰るなり頬に両手を当てて騒ぎ立てる結月。
「大切な人、ってお題だったのだけれど……」
結月を連れていくつもりだったと言えばじとりと睨まれて、は？と怒られそうになったのでなーんて、と誤魔化す。
「まるで夢の中にいるみたいだった。周りからの声も左から右に抜けていく様な、本当に凛の手の温度と風だけを感じていた。」
途中から恥ずかしくなってきてハッと手で口を塞ぐ。
ニヤニヤしている結月が思いついた様にそういえば、と口にした。
「Aが糸師凛に声掛けに行ったあと本人が私のとこにAのこと聞きに来たよ。会わなかったの？」
あぁ、と思わず目が泳ぐ。
結月の事だから本当のことを話せば、頭に血を昇らせて3年生相手に殴り込みに行く可能性もある。
え、そんな深刻な感じ？と口を閉じる私に聞く結月。いやーだのうーんだのと濁していると肩をがしりと掴まれいよいよ逃げる道は閉ざされた。
「言え。」
どこぞの糸師にも負けない強い圧を感じて私は観念して本当のことを話した。
「＿＿は！？そんなのリンチじゃん！！！やり返してくる！」
肩を抑えてぐるんぐるんと腕を回す結月にストップを掛け落ち着かせる。
「もう解決したの！凛が先輩に言ってくれて…」
「糸師凛が…。そう。なんて言ったのかは知らないけど私はAが傷付けられたことが許せない。こんなかわいい女の子に傷でも残ったら大変でしょ！」
本当に怒ってくれるのは有難いけれどそこまで大事にはしたくないの、福井さんも関わっている様だし…と呟くと結月ははぁとため息をついた。
「それに、かわいいだなんてお世辞でも嬉しい。結月しか言ってくれないよ。」
話を切替えるための話題だったが結月は噛み付くように言った。
「はぁ！？Aはいい加減自覚しなよ！
こんなにも可愛くて儚くて髪の毛ツヤツヤの女の子滅多に居ないよ！おまけに性格までいいとか、自分がどれだけいい女かわかってないわけ！？
私は初めて話した時からずっと、Aの友達兼ヲタクなのに！！！！」
唖然。そう、口も開かなかった。否、一言で言い切って息を荒らげる結月に何を言えばいいか分からなかった。
いつも一緒にいたはずなのにここに来てまさかの発覚だった。
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名無し(プロフ) - 真昼さん» コメントありがとうございます。意外と凛視点が需要あるようで良かったです。これからも応援して頂けると幸いです^^* (2023年1月30日 16時) (
レス) id: c37b14cb77 (このIDを非表示/違反報告)
名無し(プロフ) - するめさん» するめさん、続編の方にもコメント頂けて嬉しいです。いつも応援本当にありがとうございます。凛視点はいずれ書きたいと思っていましたが想像よりも長くなってしまいそうです（笑） (2023年1月30日 16時) (レス) id: c37b14cb77 (このIDを非表示/違反報告)
真昼 - 初コメ失礼します！凛視点めちゃくちゃ好きです！！最後まで応援します！ (2023年1月30日 9時) (レス) @page2 id: 3174c03de1 (このIDを非表示/違反報告)
するめ(プロフ) - 続編おめでとうございます〜!!凛視点めちゃくちゃ最高です、、、このお話ほんとに大好きです! (2023年1月30日 5時) (レス) id: 85ee5a5c1b (このIDを非表示/違反報告)
名無し(プロフ) - お酢雨さん» ご指摘ありがとうございます。修正いたしました( _ _ ) (2023年1月29日 22時) (レス) id: c37b14cb77 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：名無し | 作成日時：2023年1月29日 20時
